プラごみ考 日常空間からユートピアを夢想する

環境の都づくり会議発行「環境の都ニュース」の巻頭言
 2019年10月1日

 発行:環境の都づくり会議


 生活していると、必然的にゴミが次々出てくる。たいがいのものは分別してリサイクルへ回し、生ゴミは堆肥にするので、可燃ゴミは2か月間でゴミポリ袋一枚いるかな、という程度。

 リサイクルに回る中で厄介なのはプラごみです。リサイクルしても手間暇エネルギーコストがかかる。海に流すと地球全体の危機。いっそのこと全部燃やしてしまえ、というわけにいかないらしい。プラは排出されるCO2が半端じゃないと、乙訓環境衛生組合の人から聞いた。リサイクルして再生するか、埋め立てるしかないらしい。どっちも厳しい。埋立地は容量の限界に近い。



 リサイクルしてプラスティック製品を作るにしても、石油から作るよりコストが高くつく。しかも種類の違うプラが混在して、低品質プラにしかならん。プラスティックというのは厄介物を製造してるようなもんだ。リデュースしまくって生産をゼロに近づけるしかないのか。





 一つ方向性としてはある。全部まとめて完全分解させ、消し去ってしまう。プラスティックを食う微生物はいくつか存在する。処理に時間がかかるので、微生物の働きを化学的に再現し、効率化と短期化を図る必要がある。方向性としてはこれが最善と思う。

 消滅するプラ処理は、あとになんら価値を生み出すことなどない。ただただ厄介物として消え去るのみ。処理費用はプラ製造者とプラの輸入業者が負うのが本筋。製品価格に転嫁し、それにより消費を抑制へと誘導する。

 そんな形で製造を抑え込み、代替品への移行を促す。こんなふうに問題解決できればハッピーハッピーだが、甘いだろうか?



  船越聡(漫画家)



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