極楽news 2020年

カチンコ2020


『夕陽のあと』


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 極 ┃   ┃ ┃ ┃┃ ┃  ┃      ┃
 楽 ┗┓  ┃ ┃ ┃┃ ┃  ┃ ┏━━┓ ┃2020.3.13
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Contents
 ・『酔うと化け物になる父がつらい』
 ・字幕版と吹替版の比較
 ・映画カフェの参加費のこと

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◎ 公開中の新作から………『酔うと化け物になる父がつらい』 2020年度作品
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 監督:片桐健滋  原作:菊池真理子
 出演:松本穂香、渋川清彦、今泉佑唯、ともさかりえ、恒松祐里、浜野謙太、安藤
    玉恵、宇野祥平、森下能幸、オダギリジョー、ほか
 配給:ファントム・フィルム

 気に入った映画についての文章は、できたら書きたくない。紹介もしたくない。そ
んなこと言ってたら何も書けなくなる。CINEMAテーブルは終わってしまう。

 タイトルから家庭内DVの話かと思ったら、予告篇はそうでもなさそう。本編でも、
やはり。毎日泥酔するだけ。そのこと自体はどうってことない(でもないか?)と思
うが、この父親(渋川清彦)の問題は家族に背を向けてることだろう。

 仕事のストレスについては仄めかしもしていない。夫婦関係に問題がある。おそら
くこの父親は、新興宗教にのめり込んでいる妻との関係が気持ちの上で切れている。
その延長で、家族の中のあれこれに足を踏み入れることができなくなったんだと思う。

 主人公は長女のサキ(松本穂香)。愛情欠損ゆえか、どこかいびつさを抱えている。
ダメ父とぶつかってでも向き合おうとしているのはもっぱら姉のほう。妹のフミは受
け流している。この妹を演じる今泉佑唯は、演技のしどころの乏しい役なのに、しっ
かりとその場の空気をつかんでいるのに感心した。

 ラストでサキは父からの遅すぎたメッセージを発見する。もっと早く、元気なうち
に家族への想いの言葉を伝えておかなければ。そのことは、この父親だけに言えるこ
とではない。感謝の言葉、謝罪の言葉、励ましの言葉。沈黙と逃げは悔いを残すのみ。


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◎ これは痛烈、という映画
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『大阪少女』
   4月10日京都公開(京都みなみ会館) 2020年度作品
   監督:石原貴洋
   出演:坪内花菜、田中しげこ、仁科貴、坂口拓、前野朋哉、銀次郎、林海象
   配給:石原映画工場

 家賃の取り立てをする12歳の女の子の話。かなりマイナーな映画のようで、こん
なの推薦していいんだろうか。『じゃりン子チエ』の好きな人には勧められる。


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◎ 映画あれこれ……… 字幕版と吹替版の比較
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 一時期、字幕版と吹替版のどちらが正解かという議論があちこちで出ていたと記憶
する。好きにすればいいんじゃないの、と思ってるが、それぞれの利点と弱点につい
て整理しておこう。

 まずは情報量。これは大差ない。DVDで双方のセリフ書き出しをやったことがあ
る。話し言葉は書き言葉に比べ、若干長くなる。「〜です」を「〜ですよねー」など
というように。なので文字量は吹替のほうが増えるが、中身はいっしょ。翻訳の表現
のしかたにも違いがある。「前よりましだね」「よくなったじゃん」というように。

 情報量についての吹替版の弱点は、役者(またはアニメキャラ)の口が動いてる間
だけしか発声できないということがある。字幕版にせよ吹替版にせよ、外国映画のセ
リフ量をすべて日本語に置き換えるのは不可能で、三分の一程度は省略されていると
認識しておくべきだ。

 原語音声のあるなしは大きい。役者の生声が聞ける字幕版はこの点で有利。外国語
の理解度にもよるが、耳からの情報が字幕にプラスされることがある。極端に意訳さ
れてるのが丸わかりで、失笑することもある。

 吹替版の利点は読まなくていいこと。楽です。長所はこれだけ。


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 近況など……… 映画カフェの参加費のこと
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 2月の映画カフェは新型コロナウィルスの影響か、参加者数は過去最低記録タイの
8名でした。一時的なものでしょう。気にしません。

 参加者から「300円は安すぎる。500円にしたら?」と言われました。300
円にしてるのは、それでなんとかなってるからです。たしかにバカみたいに安い気も
する。

 会費を500円から300円に値下げしたのは2013年6月でした。ハードルを
下げ、誰でも気易く参加できるように、ということでした。僕自身の金銭感覚が人よ
り一桁小さい気もしますが。

 チラシは3種類、印刷屋で印刷してます。少なくともまだ2年はもってしまうんで
す。チラシにある参加費を訂正し、値上げして配布するのは印象よくないでしょう。

 今あるチラシを廃棄して印刷し直すという手もありますが、もうちょっと現行のま
ま頑張ってみましょう。少なくとも、チラシがなくなるまでは300円のままです。
決上げるとめてるわけじゃありません。チラシがなくなってきたら参加者と相談しま
す。



船越 聡
http://funakoshiya.net/index.html 極楽page

「とん子の日記」3/1 タケノコは乙女の祈り
「長岡京市立図書館の棚から」2/26『女には向かない職業』
「船越屋画廊」2/24『怪奇な味』
「長岡京市の裏百景」2/23 街なかアートMAP
「船越屋画廊」2/10『カラー』
「映画に愛された名曲セレクト」1/24 新ページ
「じべたでひろたもん」1/23 スタンドミラー
「食べられる野草の摘み菜」4/12

『酔うと化け物になる父がつらい』‥‥‥‥‥‥‥泣けてしまった
『ドミノ復讐の咆哮』‥‥‥‥‥‥役者はそれぞれいいんだけど…
『スピリッツ・オブ・ジ・エア』すっかり忘れてたが、奇態な映画
『スウィング・キッズ』‥‥‥‥‥‥‥音楽の力を信じきった潔さ
『彼らは生きていた』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ドラマになりきれない
『1917命をかけた伝令』撮影スタイルによる無理があちこちに
『夕陽のあと』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥今のところ今年のベストワン
『ラスト・ムービースター』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥泣けた
『風の電話』‥‥‥‥‥‥‥‥モトーラ世理奈に神がかりな存在感
このあとは『大阪少女』に期待

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Contents
 ・『夕陽のあと』
 ・鬼畜映画への誘い
 ・うちの静子佐藤さん

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◎ 公開中の新作から……… 『夕陽のあと』  2019年度作品
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 監督:越川道夫
 出演:山田真歩、貫地谷しほり、松原豊和、木内みどり、宇野祥平、滝沢涼子、他
 配給:コピアポア・フィルム

 去年の11月公開でした。京都では今ごろになって公開してるのです。

 7歳の少年の親権をめぐり、産みの親と育ての母親が激突する話です。演じる二人
は山田真歩と貫地谷しほり。どちらも僕が役者としての力量を評価している人です。
面白くなって当然という想定で観に行きました。

 思った以上に気持ちの入った映画でした。ここまで激しくぶつかると、円満な決着
はつけにくいだろうなと思った。結末のつけ方については当然書けません。が、誰も
がみな幸せになるということはありえない。侘しさが迫ってくるエンドに、心が激し
くざわめく。

 観る映画はたいてい予告篇でアタリをつけるので、この映画も予告篇で選んだ。主
演の二人を期待してるからでもあった。

 2本ハシゴの2本目。1本目(『ラスト・ムービースター』)が大当たりで、感動
した。今日は1本だけにしとこうかと思いつつ、結局スケジュールの関係で両方観ま
した。まさか2本目がさらに上をいく大当たりとは思わなかった。こんなことは初め
てです。


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◎ これは爆発しそう、という映画
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『リトル・モンスターズ』
   京都公開は未定? 2019年度作品
   監督:エイブ・フォーサイス
   出演:ルピタ・ニョンゴ、ほか
   配給:カルチュア・パブリッシャーズ
   原題:Little Monsters

 ゾンビ・コメディです。遠足に来た幼稚園児たちがゾンビ集団に取り囲まれるとい
う話。ホラーではありません。

 引率のルピタ・ニョンゴが「大丈夫。なんでもないから心配しないで」と、園児た
ちをなだめつつ悪戦苦闘して突破をめざす話です。とことんおバカな話。ちなみにタ
イトルのモンスターズは園児たちのことです。


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◎ 映画あれこれ……… 鬼畜映画への誘い
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 今回は「人にオススメするべきではない映画」について。世の中には吐き気をもよ
おしそうな映画はそれなりに存在します。ほとんど一つのジャンルを形成してるかの
ようです。

 観たことを後悔させるかのようなひどい映画です。といっても『ピンク・フラミン
ゴ』(ジョン・ ウォーターズ監督、1972年)とは系統の違う映画です。この映画も
また、後味のひどさについては比較に耐えうる映画の存在しない代物です。ここで以
下にあげるのは、救いようのないアンハッピーエンド映画のことです。

 古いところでは『眼には眼を』(アンドレ・カイヤット監督、1957年)がありま
す。今思えばまだこんなのは手ぬるい。1990年代以降は容赦のない映画が続々出て
きます。

 最初にショックを受けたのは『蜘蛛女』(ピーター・メダック監督、1994年)。
観る者を不幸のどん底に突き落とす過酷な映画でした。同様のものでは『アレックス』
(ギャスパー・ノエ監督、2002年)がある。

 21世紀になると韓国がこの手の映画を量産しだす。全部はあげませんが、『親切
なクムジャさん』(パク・チュヌク監督、2005年)、『チェイサー』(ナ・ホンジ
ン監督、2008年)、『悪魔を見た』(キム・ジウン監督、2010年)あたりを示せ
ば十分でしょう。いずれも人非人が大暴れします。

 韓国映画の十八番かと思ってたら、米国からも同系統のが最近現われました。『ノ
クターナル・アニマルズ』(トム・フォード監督、2016年)。あまりの救われない
ストーリーに、作り手の良識を疑うほどです。

 系統の異なる救われない映画もあるんですけど、ここではあげないことにしましょ
う。いや、一つだけ。『メランコリア』(ラース・フォン・トリアー監督、2011年)
は地球が消滅する話です。いやにあっさりと、人類が瞬時に全滅します。こんな映画、
観たい人、いるんかいな?


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 近況など……… うちの静子佐藤さん
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 うちのマックについてる日本語ソフトは、時々とんでもない変換をして、笑わせて
くれます。

 映画カフェやCINEMAテーブルで最近常連になった人で佐藤静子さんという方
がおられます。入力すると、その通りに変換することはなく、たいがいは「静子佐藤
さん」になってしまいます。どうしてこんな奇妙な変換をするのか、さっぱり見当が
つきません。

 証拠のjpeg画像をつけます。SatouShizuko.jpgは「さとうしずこ」と入力した結果
です。
さとうしずこ
さとう
しずこ


船越 聡
http://funakoshiya.net/index.html 極楽page

「船越屋画廊」1/29『フルカラー』
「映画に愛された名曲セレクト」1/24 新ページ
「船越屋画廊」1/23『アレのアレ』
「じべたでひろたもん」1/23 スタンドミラー
「ミヤコちゃんのエコまんが」1/1 ギャーッ洪水!
「じべたでひろたもん」12/22 焼き芋
「長岡京市の裏百景」12/12 柳谷道の案内地蔵
「まんが村」12/10 我々は税金泥棒を1匹飼っている
「CINEMAテーブルのページ」12/7 新規開店
「映画カフェ」2/9 開催決定!

『夕陽のあと』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥今のところ今年のベストワン
『ラスト・ムービースター』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥泣けた
『風の電話』‥‥‥‥‥‥‥‥モトーラ世理奈に神がかりな存在感
『ジョジョ・ラビット』‥‥‥‥‥サム・ロックウェルにしびれる
『すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』‥‥‥ほのぼのー
『パラサイト半地下の家族』‥‥‥‥‥‥‥ヤバすぎなサスペンス
『ロング・ショット僕と彼女のありえない恋』‥‥ありえなさすぎ
『生理ちゃん』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ギャグっぽいのに、感動!
『エクストリーム・ジョブ』‥‥‥‥‥‥‥‥ゆるいお笑いを一席
『マリッジ・ストーリー』‥‥‥リアルな離婚劇は勉強になります
このあとは『彼らは生きていた』に期待

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