昭和の俳優シリーズ:市川春代

不貞腐れの可愛い女優

   市川春代 いちかわはるよ 1913年2月9日 - 2004年11月18日

舌ったらずな黄色い声で「しらないっ!」「キライ!」といって背を向ける。声と体と表情の切り返しの鋭さは、天性のものがある。

地のままではなかろうが、元々のキャラに近いものがあるんだろう。代表作の『鴛鴦歌合戦』では、おきゃんなキャラクターがほとばしる。この映画は市川春代一人を見ているだけで楽しめる。というより、没頭してしまい、感動してしまう。この時点ですでに子供いるんだけど。

この人、美女かというと、ちょっと違うような。『鴛鴦歌合戦』はミュージカルで、市川春代も歌ってるけど、歌唱力はさほどではない。恋敵役の服部富子には負けている。服部富子は本業が歌だから、当然なんだけど。

市川春代のこのキャラクターは二十代までは通用するが、三十代となるとさすがに無理で、『馬喰一代』では息子を残して病死する薄幸の女を演じる。痛々しくて見てられない。この人のキャラとは違うと思うんだけど、といって、どういう役柄なら向いてたかというと、難しい。

 2021.3.29

[出演全作品(かな?)]
1926 都の西北
1929 まごころ
1929 結婚悲劇
1929 非常警戒
1930 銀座セレナーデ
1931 吹けよ春風
1931 恋愛競技場
1931 侍ニッポン 前後篇
1931 金は天下の廻り持ち
1931 海のない港
1931 鉄路に人生あり
1931 金は天下の廻り持ち
1932 浅草悲歌
1932 笑っちゃイヤヨ
1932 若き女性の悲しみ
1932 田吾作ホームラン
1932 細君解放記
1932 港の抒情詩
1932 一九三二年の女
1932 花の東京
1932 受難華
1932 天晴れ三段跳
1932 浅草悲歌
1933 彼女の道
1933 輝く門出
1933 二人の新学士
1933 未来花 前後篇
1933 戯れに恋はすまじ
1933 大学の歌
1933 蒼眸黒眸
1933 炬火 田園篇
1933 群盲有罪
1934 炬火 都会篇
1934 銃後に咲く
1934 恋愛スキー術
1934 さくら音頭
1934 心の太陽 前後篇
1934 忠臣蔵 刃傷篇 復讐篇
1934 三家庭
1934 足軽出世譚
1934 花嫁日記
1934 花咲く樹 前後篇
1935 春姿娘道中
1935 白銀の王座 前後篇
1935 戦国気譚 気まぐれ冠者
1935 乾杯!学生諸君
1935 大学を出た若旦那
1936 街の笑くぼ
1936 燃えろ!魂
1936 東京-大阪特ダネ往来
1936 恋愛と結婚の書 恋愛篇・結婚篇
1936 大番頭小番頭
1936 剣辰旅ごよみ
1936 からくり歌劇
1937 新しき土
1937 オヤケ・アカハチ
1937 若い人
1937 十字砲火
1938 泣蟲小僧
1938 忠次小守歌
1938 新撰組
1938 出世太閤記
1938 髑髏銭 前後篇
1938 業平の千太郎
1938 続水戸黄門廻国記
1939 長八郎絵巻 月の巻
1939 長八郎絵巻 花の巻
1939 王政復古 担龍篇 双虎篇
1939 妙法院勘八
1939 花の舞曲
1939 女性の力
1939 清水港
1939 牢獄の花嫁
1939 うぐいす侍
1939 牢獄の花嫁 前後篇
1939 海援隊
1939 股旅日本晴れ
1939 鴛鴦歌合戦
1939 鍔鳴浪人 前後篇
1940 弥次喜多 名君初上り
1940 姫君行状記
1940 歌ふ岩見重太郎
1940 仇討交響楽
1940 若様評判記 前篇
1940 大楠公
1940 若様評判記 後篇
1940 鞍馬天狗捕はる
1940 風雲将棋谷 前後篇
1940 鳥人
1940 侠剣魔剣
1940 神変麝香猫 第一篇 地獄の門
1941 討入前夜
1941 伊達大評定
1941 神変麝香猫 解決篇
1941 海を渡る祭礼
1941 柳生月影抄
1941 鞍馬天狗 薩摩の密使
1942 江戸の龍虎
1942 宮本武蔵 一乗寺決闘
1942 花の舞曲
1942 女性の力
1942 維新の曲
1942 独眼龍政宗
1943 二刀流開眼
1943 宮本武蔵 決闘般若坂
1943 マリア・ルーズ號事件 奴隷船
1943 火砲の響
1944 土俵祭
1945 竜の岬
1945 東海水滸伝
1945 最後の攘夷党
1946 明治の兄弟
1946 僕の父さん
1946 おかぐら兄弟
1947 轟先生
1948 旅装
1948 われ泣きぬれて
1948 抱擁
1948 Zの戦慄
1948 時の貞操 前篇
1948 一寸法師
1948 にっぽんGメン
1948 幸福の限界
1948 黒雲街道
1949 母紅梅
1949 麗人草
1949 佐平次捕物帳 紫頭巾 前後篇
1949 生さぬ仲
1950 にっぽんGメン 第二話 難船崎の血闘
1950 戦慄  東横
1950 放浪の歌姫
1950 獅子の罠
1950 夢は儚なく
1950 燃ゆる牢獄
1950 恋愛台風圏
1950 天皇の帽子
1951 女の水鏡
1951 夢介千両みやげ 春風無刀流
1951 万花地獄
1951 豪快三人男
1951 神変美女峠 解決篇 又四郎笠
1951 黄門と弥次喜多 からす組異変
1951 十六文からす堂 千人悲願
1951 剣難女難 女心伝心の巻
1951 剣難女難 剣光流星の巻
1951 馬喰一代
1952 あばれ熨斗
1952 西鶴一代女
1952 娘はかく抗議する
1952 母は叫び泣く
1952 拾った人生
1952 流れの旅路
1952 わが母に罪ありや
1953 花吹く風
1953 乙女の診察室
1953 女難街道
1953 大菩薩峠 甲賀一刀流の巻
1953 景子と雪江
1953 雪間草
1953 純潔革命
1953 あばれ獅子
1953 君の名は 第一部・第二部
1953 朝霧
1954 若き日の誘惑
1954 君の名は 第三部
1954 陽は沈まず
1954 八百屋お七 ふり袖月夜
1954 荒城の月
1954 この子この母
1955 遠い雲
1955 母性日記
1955 赤いカンナの花咲けば
1955 愛の歴史
1955 元禄美少年録
1955 新諸国物語 オテナの塔 前篇
1956 新諸国物語 オテナの塔 後篇
1956 高校生卒業前後
1956 流転
1956 月の紘道館
1956 紀州の暴れん坊
1957 家庭教師と女生徒
1957 海人舟より 禁男の砂
1958 呪いの笛
1959 高丸菊丸 疾風篇
1959 夜の配役
1959 ふるさとの風
1960 東京の女性
1960 俺たちに太陽はない
1962 大吉ぼんのう鏡
1966 太平洋戦争と姫ゆり部隊
1966 五泊六日
1967 夜のひとで

大半の映画が現存していません(特に戦前のは)。残念でならない。

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