『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』
2007年度作品
監督:馬場康夫
出演:広末涼子、阿部寛、薬師丸ひろ子、吹石一恵、伊藤裕子、劇団ひとり、
小木茂光、伊武雅刀、ほか
配給:東宝
公開当時、ストーリー設定に唖然とした。タイムマシン使って17年前にタイ
ムスリップし、バブル崩壊を阻止して日本の経済をより発展させる、だと。あん
たなに言ってんの。バブルを阻止するって話なら許せる。どのみち経済現象は、
この映画に描かれるようなシンプルなメカニズムでは起きえない。
経済のイロハもわからない人間が、いいかげんな話作って多くの人を誤解させ
ようとしている。呆れ果てて熱が出そうだった。で、劇場公開をパスした。
YouTubeにフル映像があったので、観た。想定されていた内容、そのまんま。
バブル崩壊を回避したので、日本はめでたしめでたし、で終わる。阻止したあと、
バブル現象がどう収束したかについての言及は一切なし。無責任。
この映画は終始一貫して「バブル経済=善、バブル崩壊=悪」という視点で描
かれる。バブル経済は社会の病理です。崩壊は社会に与えるダメージが大きいの
で、ソフトランディングさせる方策が必要なんです。それは簡単ではありません。
そういったややこしい話はナシにしようよって、テキトーに単純に作った映画で
す。
ホイチョイよ、キミらがアホなのはべつにかまわないけど、これ以上アホを増
やさんでくれ。
2022.7.14 |