突然!ネタばれしても委員会

『告白、あるいは完璧な弁護』



告白、あるいは完璧な弁護


 ここはネタばれオンリーのコーナーです。
これから観る方は、観てから読んでくださいね。

『告白、あるいは完璧な弁護』
2022年度作品 監督:ユン・ジョンソク 出演:ソ・ジソブ、キム・ユンジン、ナナ、チェ・グァンイル、パク・ヒョンスク、    チェ・グァンイル、パク・ヒョンスク、ほか 原題:Jabaek / Confession 配給:シンカ


 IT企業経営者(ソ・ジソブ)に愛人殺害の嫌疑がかかり、敏腕女性弁護士が担当 することになる。事件の流れを正確に把握するため、弁護士は背景を含め、容疑者を 問い詰めていく。  スペイン映画『インビジブル・ゲスト 悪魔の証明』(監督:オリオル・パウロ、 2016年)のリメイクになる。  どの程度変えてるのか気になったので、原典の映画も観てみた。幸い、YouTubeに 投稿されていた。日本語字幕はありませんけど。 (1) Contratiempo - YouTube  最初のほう、まったく変えてないんじゃないかというほど似通っていた。各場面の ヴィジュアルまで酷似している。途中からは大きく変わっていた。  裁判で争われている事件ではなく、その事件の原因となる若者の失踪事件を弁護士 は執拗に問い詰める。実は失踪ではなく、若者はIT経営者に殺害され、遺体が湖に 沈められている。その若者の母親が弁護士になりすまして、真相を追求しようとして いるのだ。  そういった大筋は元の映画と同じで、細部を色々変えている。容疑者を追及する母 親を演じるのはキム・ユンジン。元の映画ではこの役、変装して別人になりすまして いるが、こちらの映画では変装していない。キム・ユンジンがいくら変装してもキム ・ユンジンにしか見えないでしょう。  元の映画は最後に素顔をあらわにしてエンドとなる。鮮やかな締めくくり方。こち らではエンドの前にニセ弁護士であることを観客には知らせている。切り替えの鮮や かなエンドを捨てざるを得なかったんでしょう。その引き換えなのか、ラストで大き な見せ場を用意している。  どんでん返しのある映画の常として、ストーリーの細部にほころびも見えますけど、 大満足の映画でした。ここまで読んでいただいた方はすでに観てるはずなので、賛同 いただけると思うのですが。    2023.7.6




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