『ノウイング』
2009年度作品
監督:アレックス・プロヤス
配役:ニコラス・ケイジ、ローズ・バーン、チャンドラー・カンタベリー、ナデ
ィア・タウンゼンド、ララ・ロビンソン、ベン・メンデルスゾーン、ほか
配給:東宝東和
原題:Knowing
人類と地球の終末を描くSFの秀作。だけどストーリーの一貫性に問題がある。
だがそれにもかかわらず、この映画は多くの魅力を持っている。
ラスト近く、一気に押し寄せるカタストロフ。地獄絵図。インパクトが強い。
その前の、ニコラス・ケイジたちが潔く終末を受け入れるシーン。彼が最愛の息
子を正体不明の異星人に託そうとするシーン。涙なくしては見れない。
問題となるのは、重要な主題である大事故の予言が、最終的には無意味なもの
になっている点。地球と人類の最後を予言した意味はなんだったのか。予言は必
ず的中するものとなっているので、回避するためではない。では、人類に覚悟を
促すためであったかというと、そういう演出にもなっていない。結局はなんの意
味もないものになり、拍子抜けする。
一貫性あるものとして解釈可能な方がおられれば、説明を聞いてみたいものだ。
エンドシーンはネット上に映像がありますので、そちらでも見てほしい。
2021.7.4 |