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CINEMAテーブル 21世紀ベスト100




 毎年、CINEMAテーブルという小冊子を発行しています。冊子の体裁での発行は1991年からです。
CINEMAテーブル2020年度版
CINEMAテーブル2019年度版
CINEMAテーブル2018年度版
CINEMAテーブル2017年度版


  内容見本(自分以外の末尾署名をぼかしました) CINEMAテーブル 内容見本  部数が少ないので市販はしていません。  希望される場合は、面倒をおかけしますが、メールをください(トップページにアドレスあり)。

  CINEMAテーブルから見える21世紀のベスト100 CINEMAテーブル2016年度版

CINEMAテーブル 内容見本

CINEMAテーブル2015年までの表紙 CINEMAテーブルは1991年に創刊し、30年を経過しています。

  内容見本(他の参加者の了解を得ていないので、僕自身の評のみ、それも一部だけ)
タイトル監督 船越の評価         
アイアムアヒーロー
2016年
監督:佐藤信介8.5点 ゾンビものアクションとしては(世界で)トップクラスの出来栄え。好きでなかった主演の大泉洋に入れ込む。すでに日本(世界も?)は壊滅状態に近いだろうから、映画の中で生き残ったって、その後は相当厳しいでしょうけど。前日譚映像もいちおうは観た。こちらは特にどうということもなし。[YouTube]〔ふ〕 ウィルス感染した元人類と戦う 長澤まさみ、有村架純
アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場
2015年
監督:ギャヴィン・フッド6点 終盤まで緊迫感が続く。だがストーリー設定は感心しない。英国がケニヤ人少女一人のために攻撃を躊躇する。ありえない。傷ついた少女一人を、過激組織の兵士たちが兵器を放り捨ててまで病院へ搬送する。ありえない。〔ふ〕 無人機からテロリストを爆殺
ヘレン・ミレン、アラン・リックマン
悪女 AKUJO
2017年
監督:チョン・ビョンギル8点 韓国映画ならではの体を張ったアクション。長回しのまま、主演女優がノースタントでハードなアクションをこなす。バイクチェイスしながらの乱闘はさすがにスタントだろうけど。韓国版のニキータは情が深い。けっして悪女ではありません。〔ふ〕 キム・オクピン、シン・ハギュン
アド・アストラ
2019年
監督:ジェームズ・グレイ6点 悲惨なほどだるい。巨額の予算を投じた意味があるのか。結局はチマチマした父親と息子の話に収斂するのだから。リヴ・タイラーはどのシーンも、顔が鮮明に映らないようにしていた。ワケあり、かな?〔ふ〕 ブラッド・ピット、トミー・リー・ジョーンズ
ANNA アナ
2019年
監督:リュック・ベッソン7.5点 ベッソンは今では本命ならず、もはや「穴」かと、あまり期待せずに観た。それが幸いし、かなり楽しんで観られた。展開に少々穴もあるが、つまずくほどでもなかった。〔ふ〕 切れ者の女殺し屋 サッシャ・ルス、ヘレン・ミレン
アナイアレイション 全滅領域
2018年
監督:アレックス・ガーランド7点 シマーの正体についてどこまで考えて作ってるか、疑問。で、ラスト、あれ、なんよ。あのあとどうなんのよ。[Netflix]〔ふ〕 突如現われた未知のゾーン ナタリー・ポートマン
アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場
2017年
監督:アク・ロウヒミエス9点 戦場に叩き込まれた気分。フィンランド人なら人ごとじゃないので激しく心揺さぶられただろう。涙なくしては見れないだろう。カレリア地方の大半は今もロシア領だと、あとで調べて知った。ロシアの自治共和国だった。ここはフィンランドだろう。〔ふ〕 フィンランドの対ソ戦争
生きてるだけで、愛。
2018年
監督:関根光才8点 トータルとして好きな映画。脇役でも目立つ趣里がここでは主演全開でぶっ飛んでいる。対する菅田将暉は「動」に対する「静」で、立ち位置が難しい。仲里依紗が面白い役どころを楽しそうにやっている。まるで地のまま。〔ふ〕 本谷有希子原作
田中哲司、西田尚美、松重豊、石橋静河、織田梨沙
1917 命をかけた伝令
2019年
監督:サム・メンデス7点 カットを割らずに続けるから、間を持たせるための四苦八苦が露骨に見える。飛行機があるのだから、メッセージを投下すれば伝令より確実な気がするのだが。〔ふ〕 攻撃停止命令を届ける二人の兵士
1987、ある闘いの真実
2017年
監督:チャン・ジュナン9点 リアリティを損なう演出で残念な出来の『タクシー運転手』と同傾向なので懸念したが、上質の娯楽映画に仕上がっていた。人権も民主主義もない独裁社会。そっちの方向へフラフラ向かっている国が今ある。国民が自分の頭で考えなくなると、口先ばかりの独裁元首が立ち現われる。最後に「アレ?あんた主演じゃなかったの?」という人が出てくる。〔ふ〕 拷問死を隠蔽する公安
ハ・ジョンウ、ユ・ヘジン、キム・テリ
THE INFORMER 三秒間の死角
2019年
監督:アンドレア・ディ・ステファノ8点 FBIとNY市警。縦割り組織が重複してマフィアに潜入し、無駄を生んでいる。ロザムンド・パイク映画にはハズレなし。でも、今年の出演作に大当たりもなかった。顔つきから見て、冷酷な役柄が合いそうなんだが。〔ふ〕 麻薬組織に潜入 ジョエル・キナマン、コモン、アナ・デ・アルマス いんふぉーまー〜
ウィッチ
2015年
監督:ロバート・エガース8点 どいつがワルかというミステリー的な興味もあったが、伏線がほとんどなくて先が見えん。悲惨なストーリーで、目は釘づけ。ヒロインのアニャ・テイラー=ジョイは『スプリット』よりもこちらが格段に魅力的。要注目の女優。〔ふ〕 狂信的な男の一家で、赤ん坊が神隠しに
嘘八百 京町ロワイヤル
2020年
監督:武正晴7点 ツッコミ・文句は多々あれど、今回は封印。この連作は脇の役者たちそれそれの持ち味を生かす映画だ。特に森川葵が秀逸。もっと映画に出てほしい。〔ふ〕 中井貴一、佐々木蔵之介、広末涼子、加藤雅也、友近
エクストリーム・ジョブ
2019年
監督:イ・ビョンホン7点 抜けたおばかギャグとハードなアクションのギャップ。韓国のこの路線はなかなかイケる。〔ふ〕 張込みのために唐揚げ屋を営業する警察チーム リュ・スンリョン、シン・ハギュン
エクス・マキナ
2015年
監督:アレックス・ガーランド8点 日本公開が決まる前から注目してた一作がついに京都公開。生身の肉体よりロボットの体のほうがエロいと感じさせるCGデザイン。デザインというものはこうでなくっちゃ。〔ふ〕 ロボットは人を恋するか? アリシア・ヴィキャンデル
エッシャー 視覚の魔術師
2018年
監督:ロビン・ルッツ8点 遊び心満載の映像が楽しい。できたらもう一度じっくり観たい。グラハム・ナッシュがエッシャーに電話した。「アーティストじゃなく数学者だ」と言ったそうな。たしかにアーティストとは対極にある人生とライフスタイルだ。〔ふ〕 エッシャーのドキュメンタリ
オールド・ガード
2020年
監督:ジーナ・プリンス=バイスウッド7点 痛すぎるバトルアクション。言葉と写真で語られるそれぞれの歴史の厚みを、現物の各メンバーから感じとれない。それなりの大物俳優を並べるべきだった。[Netflix]〔ふ〕 不死身の軍団 シャーリーズ・セロン、キキ・レイン
オケ老人!
2016年
監督:細川徹8点 『がんばれ!ベアーズ』老人楽団篇とでもいうべきか。フランス映画の『オーケストラ!』ともどことなく響きあう。去年の『マエストロ!』も大好き。オーケストラコメディと相性がいいのかも。〔ふ〕 杏、笹野高史、左とん平、黒島結菜、坂口健太郎
お父さんと伊藤さん
2016年
監督:タナダユキ8点 かなり久しぶりの上野樹里。予感はあったが低迷を脱して完全復活。というより、以前以上。円熟味がにじむ。勝手に主演女優賞に推しときますから。親子の和解に向かう話は苦手です。藤竜也演じる自己中老人が目をむいてがなる姿には嫌悪感を覚える。僕の父親からあんなふうに怒鳴られたことはないけど。〔ふ〕 カップルの部屋に親父がころがりこむ 上野樹里、藤竜也、リリー・フランキー
海底47m 古代マヤの死の迷宮
2019年
監督:ヨハネス・ロバーツ7.5点 シリーズ第2作だと知らずに観ました。緊迫感一直線で押しまくる。食われながらも戦うヒロイン。満足したが、一年たったら全部忘れてるのかも。〔ふ〕 海底遺跡にホオジロザメが乱入
帰ってきたヒトラー
2015年
監督:デヴィッド・ベンド7点 事前アポなしでドイツ国家民主党などの本部を訪れ、アドリブで党首らと論争している。「どっきりカメラ?」なんていうリアクションでドギマギしてる政党関係者たちが面白い。街に出ると大うけで、ツーショットされまくり。全部ナマでアドリブ。ヒトラー役者が実物と似てないからこそジョークとして受けている。似てたら拒絶感あるはず。ヒトラーが一般大衆に受け入れられる傾向が見えるという紹介は誤り。〔ふ〕 死んだはずのヒトラーが現在に現われる
勝手にふるえてろ
2017年
監督:大九明子8点 不器用女子の恋物語。ヒロイン(松岡茉優)は、はた迷惑なこじらせ女だが、妙にシンクロし、片時も目を離せない。トイレに行くのも我慢して、終わった瞬間すっ飛んだ。宇宙人顔の趣里はここでは外国人役。またしてもぶっ飛んだキャラ。[YouTube]〔ふ〕 綿矢りさ原作 渡辺大知、石橋杏奈
彼女がその名を知らない鳥たち
2017年
監督:白石和彌8点 宣伝コピーの共感度0%は正解。全員好感度ゼロ。エンドは予測できず。阿部サダヲは不思議なキャラで、長く記憶に残りそうだ。原作そのままとはいえ、覚えにくい言いにくいタイトルはどうにかならなかったのか。〔ふ〕 蒼井優、松坂桃李、竹野内豊
彼らは生きていた
2018年
監督:ピーター・ジャクソン7点 生々しい戦闘シーンはない。インタビュー音源が豊富だったようだ。日本では音声を記録を残す習慣がなく、こうしたドキュメンタリが生まれにくい。戦勝帰還なのに生きて帰ったことをなじられる。そこがきつい。敗残兵撤退で大歓迎された『ダンケルク』より正直かも。〔ふ〕 第一次世界大戦の英独戦
新喜劇王
2019年
監督:チャウ・シンチー、ハーマン・ヤウ8点 先にネット映像で観てしまったのだが、ぜひとも日本語字幕つきで観たくなった。ぐっと気持ちが熱くなった。美人でもないエキストラ女優の、踏みつけられても屈しない精神に魅せられる。〔ふ〕 売れない女優の奮闘 エ・ジンウェン、ワン・バオチャン
菊とギロチン
2018年
監督:瀬々敬久8点 特別興行として割高に設定されてたのには驚いたが、内容ぎっしりで、まあ納得かな。ヒロインに抜擢した新顔の木竜麻生(きりゅうまい)が大正解。他のキャスティングも納得印。音楽センスもよく、今年の日本映画の収穫。〔ふ〕 女相撲一座とテロリストグループ
劇場版「鬼滅の刃」無限列車編
2020年
監督:外崎春雄8点 世評に流されるのを嫌いつつ、朝日の女性記者が書いた紹介記事につられて観てしまった。「これで泣ける?」と疑問は持ったが、立て続けのハードなアクションで緊迫感は最高潮。作品世界についての知識はゼロなので、いつのまにか現われた女の子がどこから出てきたのかわからず。それでも、ビギナーにも話が見えるというのは立派だ。〔ふ〕 列車で鬼退治に向かう鬼殺隊員
キング
2019年
監督:デヴィッド・ミショッド8.5点 シェイクスピアのフォルスタッフって実在だったんだ。と思ったが、あとで調べたらやはり架空。歴史劇に架空人物を入れるかよ。血の通った人物造形。想定を超える展開。戦闘シーンのリアルさ。すべてが花マル。〔ふ〕 ティモシー・シャラメ、ジョエル・エドガートン、リリー=ローズ・デップ、トーマシン・マッケンジー
キングス・オブ・サマー
2013年
監督:ジョーダン・ヴォート=ロバーツ7点 傑作かもという期待はあっさりスカされる。大人視線で見たら、単に人騒がせな子供たちっていうだけかも。終始エイリアンなビアッジオ少年はGood!。〔ふ〕 家出してマイホームを作る高校生3人
キングスマン:ゴールデン・サークル
2017年
監督:マシュー・ヴォーン8点 ポピュラーソングのあの御大が老体に鞭打ってハードなアクション。ジュリアン・ムーアは『ハンニバル』のクラリスで違和感あったが、悪役だとしっくりきて、安心して見てられる。〔ふ〕 コリン・ファース、タロン・エガートン、マーク・ストロング、ハル・ベリー、チャニング・テイタム
蜘蛛の巣を払う女
2018年
監督:フェデ・アルバレス8点 ノオミ・ラパスからルーニー・マーラへ、そしてクレア・フォイ。三代目のリサベット。なかなかいい面構えだ。山場の連続演出で、一瞬たりとも気を抜いて観られない。なぜかデータベースサイトでの一般投票の評価がかなり低い。何が気に入らなかったのか。〔ふ〕 「ミレニアム」シリーズ
クリーピー 偽りの隣人
2016年
監督:黒沢清7点 香川照之って、『ゆれる』の頃からまともな人間性を持ってないと密かに思い続けてたが、やはりそうなんですね。creepyだから「不気味さ」をかもさなきゃいけないのに、顔に出るのは「不愉快」のみ。ほぼノーメイクでそれを出せる役者は世界的にもほとんどいない。原作を読みたくなった。映画には明示されなかったことが多すぎる。〔ふ〕 西島秀俊、香川照之、東出昌大、竹内結子
グリーンブック
2018年
監督:ピーター・ファレリー8点 思うんだけど、ヴィゴ・モーテンセンの出腹は「自腹」なんだろうか。あんなに出たら引っ込められるんだろうか。くだらないことばかりを考える。映画は二重丸。〔ふ〕 イタリア人の運転手を雇ってコンサートツアーをする黒人ピアニスト マハーシャラ・アリ
クワイエット・プレイス
2018年
監督:ジョン・クラシンスキー7点 息をひそめて一家を見守った。設定などに関してはツッコミ多数あり。ずっと裸足だが、スニーカーを履けばいいのに。視力のない生物の多くは嗅覚が発達する。そうした生物学の常識に疎すぎる。ミリセント・シモンズは当たり役が続く。聾唖俳優というハンデを乗り越えてビッグになれるか。〔ふ〕 ジョン・クラシンスキー、エミリー・ブラント
軍中楽園
2014年
監督:ニウ・チェンザー8.5点 娼婦であるヒロインにリアリティがないという批判が出そうだ。が、高貴で美しいレジーナ・ワンに目が釘づけ。俳優が魅力的なのは全配役、徹底している。役者がいいと観るほうも気合が入るというもの。今年の外国映画を代表する一本になった。〔ふ〕 台湾金門島の軍人専用娼館に勤務する若い兵士
工作 黒金星と呼ばれた男
2018年
監督:ユン・ジョンビン9点 近過去の政治状況を描く韓国映画は秀作が多い。北朝鮮の対外経済委員会所長を演じるイ・ソンミンがいい。韓国側のスパイ、ファン・ジョンミンとの友情が温かく、リアルに感じられる。〔ふ〕 工作員として北に潜入
荒野にて
2017年
監督:アンドリュー・ヘイ8点 孤独に米国を漂流する少年。自分的には体にしっくりくる映画だけど、地味すぎてシネコンでロードショー公開するのは無理すぎ。馬と激突した車のボディーが無事というのは引っかかった。〔ふ〕 チャーリー・プラマー、スティーヴ・ブシェミ、クロエ・セヴィニー
荒野の誓い
2017年
監督:スコット・クーパー7点 主演トリオはいずれも出演作のレヴェルが高く、信頼の証。しかし演出はどこか締らず。特にラストの緩みは残念すぎる。ロザムンド・パイクは今年一気に主演作が3本も公開。嬉しい気分。〔ふ〕 敵対していた米国先住民のリーダーを故郷に搬送する軍人 クリスチャン・ベール、ウェス・ステューディ
COLD WAR あの歌、2つの心
2018年
監督:パヴェル・パヴリコフスキー7点 『芳華 Youth』のような出だしだが、映画の空気は大きく異なる。主人公男女二人の気持ちがつかめず、入り損ねる。なんでこういう展開になっていくのかもわからないまま。帰ってからポーランドの民族音楽について猛烈に調べた。テーマ曲はソ連の曲らしい。〔ふ〕 別れと再会をくり返す歌手とピアニストの15年 ヨアンナ・クーリク
哭声 コクソン
2016年
監督:ナ・ホンジン:8.5点 肝心なことを明らかにしないまま終わる。しかし今年ここまで観た映画のベスト。何を書いてもネタバレっぽくなるので、サイト(ネタバレしても委員会)に書くことにする。〔ふ〕 オカルトホラー
孤独なふりした世界で
2018年
監督:リード・モラーノ7点 ラストが不気味だ。そこにいるはずのない人間がうじゃうじゃいる、みたいな。主演のピーター・ディンクレイジが深刻すぎ。そういう話じゃないんだろうけど、ユーモアのセンスもほしい。[Netflix]〔ふ〕 人類が絶滅した世界に生きる エル・ファニング
コリーニ事件
2019年
監督:マルコ・クロイツパイントナー8.5点 インパクトある映画だった。久しぶりのフランコ・ネロ。演技以上のものが出てます。〔ふ〕 殺害の動機を語らない容疑者 エリアス・ムバレク
この世界の片隅に
2016年
監督:片渕須直8点 日本映画の良品がヒットしてるのは嬉しい。戦前戦中の生活を淡々と描いている。あえてドラマティックに盛り上げるのを避けているかのような。現実を歪めまいとするかのように。〔ふ〕 原作:こうの史代 声:のん(能年玲奈)
婚約者の友人
2016年
監督:フランソワ・オゾン8点 いかにもミステリーっぽい予告篇。どんなどんでん返しがあるのかと期待してしまった。ストーリーは脇に置いて、妙な雰囲気が全体を覆う。監督はフランス人なのにドイツ中心。モノクロ中心のパートカラー。どういう意図があるのか。〔ふ〕 戦死した婚約者の墓参りに来た元ドイツ兵を迎える女
パウラ・ベーア、ピエール・ニネ
心と体と
2017年
監督:イルディコー・エニェディ8点 監督の名前だけで映画観るの、何十年ぶりだろう。奇妙な恋愛風景。見ているうちにこの二人に対する愛着が強くなった。監督のデビュー作『私の20世紀』はもう一度観たい映画のトップに挙げられる。夢の中の鹿の撮影がうまいと思ったら、2頭の鹿はともに役者鹿だった。エンドクレジットに名前が挙がっている。〔ふ〕 眠ると同じ夢の世界にいる男と女
孤狼の血
2018年
監督:白石和彌8点 ずしっ、どしんっ、とくる感触。役所広司にはできたら心底から悪い奴を演じてほしかった。阿部純子は吉永淳という芸名で出演していた『2つ目の窓』とは別人のような成長ぶりで、喜ばしい。今後も期待している。〔ふ〕 広島のマル暴の刑事
松坂桃李、真木よう子、滝藤賢一、ピエール瀧、石橋蓮司、江口洋介
再会の夏
2018年
監督:ジャン・ベッケル7点 愛すべき掌編ながら、海外での評価の低さも納得する。主人公の若い兵士のとった行動の動機。ラストで一気に矮小化する。これはもう一人の主人公たる「名なしの黒犬」を見る映画だったか。〔ふ〕 犬に勲章をくれてやる兵士
The Witch 魔女
2018年
監督:パク・フンジョン6点 前半のトロさは後半の過激さを際立たせるためだろう。それにしてもタラタラと2時間超。長い。本作はシリーズ第1作だが、なぜか続編が制作されていない。[Netflix]〔ふ〕 ミュータントに改造させられた子供たち
砂上の法廷
2016年
監督:コートニー・ハント8点 ラストに明かされるまで裏を読めず、疑いもせず。終わってから逆回転で反芻するも、真実の読めない部分がいくつも残る。たぶんあの証言は虚偽だったんだろうな、ぐらい。ネタバレ回避のために書きにくいが、ちょっとずるい手法を使っている。〔ふ〕 父親殺し容疑の青年を弁護する キアヌ・リーブス、レニー・ゼルウィガー
ザ・スクエア 思いやりの聖域
2017年
監督:リューベン・オストルンド4点 エキストラを含め、スクリーンは徹底して嫌悪感をもよおす人物で埋めつくされている。前作は観てないが、監督は人間嫌いか。最も不快だったのは、女性記者(猿男ではなくて)。〔ふ〕 現代アートの展覧会を準備する美術館
ザ・ハント
2020年
監督:クレイグ・ゾベル8.5点 大満足のB級サスペンス。久しぶりに見かけたエイミー・マディガン。おばあちゃんになってたが、元気元気。〔ふ〕 人間狩りゲーム ヒラリー・スワンク、ベティ・ギルピン
シークレット・アイズ
2015年
監督:ビリー・レイ8点 エンドがリメイク元とちょっと違っている。シナリオが巧みで、オリジナルに負けてない。ただ、13年の歳月の差が顔に出てないのは気になる。観ててまごつくし。〔ふ〕 キウェテル・イジョフォー、ニコール・キッドマン、ジュリア・ロバーツ
ジェイソン・ボーン
監督:ポール・グリーングラス8点 シリーズ原作(ラドラム『暗殺者』)からは遠く離れて。満足はしたけど、当然ながら第2作を超えてない。マット・デイモンもジュリア・スタイルズもずいぶんお年を召したという感じ。これで最終なんだよね。え?まだ出るの? シュワちゃんじゃあるまいし。〔ふ〕 CIAが生み出した秘密兵器が自らの出自を調べる マット・デイモン、アリシア・ヴィキャンデル
ジェラルドのゲーム
2017年
監督:マイク・フラナガン8.5点 スティーヴン・キングが原作だった。ひょっとして『ミスト』を超えるバッドエンドかもと、緊張した。妄想炸裂部分が面白い。特にブルース・グリーンウッドのねちっこいいやらしさはなんとも言いようがない。[Netflix]〔ふ〕 倒錯プレーの最中に思わぬ事故 カーラ・グギノ
ジオラマボーイ・パノラマガール
2020年
監督:瀬田なつき8点 前日観た『おらおらでひとりいぐも』とは対照的。若さがはじけ、気分は高揚する。山田杏奈は動きのリズムが面白い。他の映像と写真を見て、この映画できっちり役を作り込んでたのがわかった。〔ふ〕 岡崎京子原作の青春映画 鈴木仁、滝澤エリカ、成海璃子
シカゴ7裁判
2020年
監督:<アーロン・ソーキン/td>8点 実話ものを好かないのは、映画では潤色が加わるので、すべての描写を信用できないから。しかしこの映画の場合、インパクトあるラストシーンが丸ごと創作てことはなさそう。肌が粟立つほどに興奮した。[Netflix]〔ふ〕 暴動を煽動したとして訴追された7人
ジュピターズ・ムーン
2017年
監督:コルネル・ムンドルッツォ8.5点 どうやって撮影したのかがわからないようなシーンが頻発する。気がついたら長回し撮影。カットを割らずに浮遊するシーン。CGや合成ではなさそう。映像や音響のセンスは抜群で、快適だ。ハンガリー映画なんだ。いつのまにか世界の映像の最先端をいっている。〔ふ〕 宙を舞う青年
ジョーカー
2019年
監督:トッド・フィリップス8点 ハリウッドメジャーの大作とは信じられないほど陰鬱な映画。娯楽色が乏しすぎる。作品的な水準が高いことは、認めざるをえない。〔ふ〕 ホアキン・フェニックス、ロバート・デ・ニーロ
ジョジョ・ラビット
2019年
監督:タイカ・ワイティティ8点 愛すべき映画ながら、大傑作ならず。アカデミー賞ジョ・ジョ対決などと勝手に決めていたが、やや弱い。スカーレット・ヨハンソンは傑作『ゴーストワールド』以外にコメディ映画に出てないが、いわゆる「抜いた」芝居のできる彼女はコメディ向き。逆の熱演タイプは好かん。〔ふ〕 ヒトラー・ユーゲント少年のイマジナリー・フレンドはヒトラー サム・ロックウェル
新感染 ファイナル・エクスプレス
2016年
監督:ヨン・サンホ8.5点 韓国映画なので覚悟してたつもりだけど、あまりの熾烈なストーリーに押されまくり。観るべき映画です。[Netflix]〔ふ〕 高速鉄道の車内で起きた感染爆発
新聞記者
2019年
監督藤井道人:8.5点 シム・ウンギョンは初めて見る。田中哲司はおぞましいほどの悪辣キャラを、まるで地のままのように演じている。この二人に圧倒される。〔ふ〕 官邸の疑惑を追う 松坂桃李、本田翼、西田尚美、高橋和也、北村有起哉
スウィング・キッズ
2018年
監督:カン・ヒョンチョル8点 『シング・シング・シング』が頭の中でずっと鳴り続けている。曲とステップで気持ちがゆさぶられる。音楽の力をストレートに押し出し、心地よい。終盤、いくつかの点ですっきりしないものがあり、ぼやけた印象を残したのが惜しい。〔ふ〕 北朝鮮捕虜収容所でタップダンスのチームを作る
鈴木家の嘘
2018年
監督:野尻克己8点 岸本加世子が正統派おばはん女優めざしてまっしぐら。主役はこの映画の場合、木竜麻生だね。キラキラ輝いている。この調子でさらなる成長を。〔ふ〕 長男が自殺したことを母親に隠す家族 岸部一徳、原日出子、加瀬亮、大森南朋
ストレイ・ドッグ
2018年
監督:カリン・クサマ8点 いきなりすごい顔で、メグ・ライアンかと思った。ニコール・キッドマンは老け・若両面で作りすぎ、17年ではなく30年以上の年齢差になっている。日系の女性監督は珍しいと思うが、ことさらそれを意識させるのではなく、しっかりした力量を感じさせる。このタイトル(野良犬)は日本だけですが、いいタイトル(他国では「破壊者」)になっている。〔ふ〕 17年前の捜査ミスを取り返そうとする女性刑事
スパイの妻
2020年
監督:黒沢清6点 とりたてて期待していたわけではなかった。それでも1箇所ぐらいは「ウ〜ム」とうならせてくれるシーンがあるかと思ったのだが…。〔ふ〕 軍部の不正義を告発しようとする貿易商 蒼井優、高橋一生、恒松祐里、東出昌大
スプリット
2017年
監督:M・ナイト・シャマラン7点 えぐい顔のアップの多い映画で最前列。気色悪いジェイムズ・マガヴォイの顔を押しつけられたくない。ヒロインの回想で意味不明な箇所があって気になる。彼女のおじさんがやたら怪しいが、あれがなんなのか、よくわからない。〔ふ〕 24人格の男が3人の娘を拉致監禁する
アニャ・テイラー=ジョイ
スペンサー・コンフィデンシャル
2020年
監督:ピーター・バーグ8点 大枠では新味に乏しいけど、細部の小ネタが楽しい。エンド対決も、「策がある」と言いながら、ただトレーラーで突っ込むだけ。あとは成り行きまかせのいいかげんさ。こうしたユルさを笑える人向け。アラン・アーキンはすでに亡くなってると思ってた。存命中でした(遺作かと思った)。[Netflix]〔ふ〕 警察の不正摘発に挑む元警官 マーク・ウォールバーグ
スリー・ビルボード
2017年
監督:マーティン・マクドナー8.5点 ブラックな笑いをまぶすのが僕の好みに合う。ストレートで笑いのない『デトロイト』とは好対照。今年のベストワンの可能性もある。初顔合わせの監督さん。只者ではない。〔ふ〕 広告看板に警察への批判メッセージを設置した女性
フランシス・マクドーマンド
生理ちゃん
2019年
監督:品田俊介8点 生理ちゃんをイマジナリーフレンドにしてる。爆笑コメディを装いながらも中身はシリアス。思わず感動。〔ふ〕 月一のお客さま 二階堂ふみ、伊藤沙莉
世界は今日から君のもの
2017年
監督:尾崎将也8点 門脇麦を当て書きして作ったようなキャラ。と思ったら、その通りだった。やりすぎ感もあるが、門脇麦のイメージそのまんま。絵描きさんの話なので、人ごとと思えず、つい応援してしまう。自らを振り返ると、飛び抜けた才能はないなとつくづく思う。〔ふ〕 ひきこもり女、頑張る
三浦貴大、マキタスポーツ、比留川游、YOU
ソング・オブ・ザ・シー 海のうた
2014年
監督:トム・ムーア8点 アイルランドのアザラシ女伝承を元に。映像ヴィジュアル、素晴らしい。アイルランドの妖精文化や伝承物語に疎い普通の日本人にとって、ストーリーをのみこむのは厳しそう。せめて「セルキー」「セルキーのコート」を「アザラシ一族」「アザラシの皮」と訳さないと。〔ふ〕 アイルランド伝承をアニメに
ターミネーター:ニュー・フェイト
2019年
監督:ティム・ミラー8.5点 そもそもこのシリーズは論理的な矛盾だらけだし、リンダ・ハミルトンは以前にもましてすごい鬼瓦になってるし。でもこのシリーズ、面白くて好きです。『3』をなかったことにしての『1』『2』の続編ということ。しかし方向性としては『3』と同じだと、僕は思ったのですが(クレア・デインズがナタリア・レイエスに置き換わっただけ)。〔ふ〕 アーノルド・シュワルツェネッガー
タクシー運転手 約束は海を越えて
2017年
監督:チャン・フン8点 楽しみはしたけど、いろいろ小骨が突き刺さるような。ドイツ人記者は身の安全を考えなさすぎ。光州の韓国人が命を投げ出してまで英雄的行為に走るのも納得いかない。あれこれの違和感、なぜそういう演出をしたかはわかるが、ありえなさすぎる。〔ふ〕 1980年の光州事件を取材する
ソン・ガンホ、トーマス・クレッチマン、ユ・ヘジ
多十郎殉愛記
2019年
監督:中島貞夫8点 間延びすることなく、テンポよく進む引き締まったドラマ展開。中島監督、若い。ここに書くことではないが、時代劇の「お約束」は常に気になる(刀を構えた時のカチャッという音など)。〔ふ〕 高良健吾、多部未華子、木村了、永瀬正敏、寺島進
立ち去った女
2016年
監督:ラヴ・ディアス8点 3時間48分のモノクロ映画。フィリピン映画のマイナー系。おまけに料金割高という、三重苦を背負った映画だが、初日に駆けつけた。背景にあるフィリピンの下層世界がドラマを超えて生々しく迫る。トンデモな映画体験をした気になった。〔ふ〕 無実の罪を着せた男に復讐を目論む女
旅のおわり世界のはじまり
2019年
監督:黒沢清7点 芸達者な若手俳優ばかりで、安心して作品世界にひたっていられる。ただしツッコミどころは多い。前田敦子がウズベキスタンの知らない夜道を一人でウロウロとか。そこは安心して見てられない。〔ふ〕 染谷将太、柄本時生、加瀬亮
007 スペクター
2015年
監督:サム・メンデス8点 定番メニューながらハラドキ感満載で楽しめる。クリストフ・ヴァルツ、悪党をやらせたら絶品。まともな人生歩めませんね。〔ふ〕 ダニエル・クレイグ、クリストフ・ヴァルツ、レア・セドゥー
魂のゆくえ
2017年
監督:ポール・シュレイダー6点 この映画は予告篇の出来がいい。なので中身をほぼ知らない状態で観た。あのエンドでは映画にならない。予告篇で歌われる『リパブリック賛歌』はこの映画にしっくりくる。なのに、予告篇だけの曲だったとは。〔ふ〕 イーサン・ホーク、アマンダ・セイフライド
だれかの木琴
2016年
監督:東陽一7点 佐津川愛美と木村美言(娘役)以外、みんな落ち着き払いすぎてる。なのでドラマのテンションも上がらない。佐津川が一人いきり立っている。もうちょっとうろたえてほしい。ラストも次の犯行予告かと思いきや、はっきりしない。〔ふ〕 美容師をストーカーする女 常盤貴子、池松壮亮、佐津川愛美
ちいさな独裁者
2017年
監督:ロベルト・シュヴェンケ7点 リアリティを無視したトンデモ話を作ってくれたと喜んでたら、ラストで実話ネタとわかる。実話に寄りかかる企画なのがちょっと残念。でもエンドクレジットではハチャメチャ。現代のドイツの街中にヘロルト親衛隊を出現させ、事態をのみこんでない市民にやりたい放題。〔ふ〕 大尉の軍服を拾ったドイツの脱走兵
チィファの手紙
2018年
監督:岩井俊二8.5点 メルマガでしっかり紹介したから、点数だけにしようかと思ったが…。岩井監督の演出を中国人スタッフとキャストが間近で見ている。メイキング映像もネットにあがっている。中国映画人の中に小さくない影響を残した気がする。〔ふ〕 岩井俊二監督自身の原作『ラストレター』を中国で制作 ジョウ・シュン
沈黙 サイレンス
2016年
監督:マーティン・スコセッシ6点 いろいろ文句はあるが、言語の問題に引っかかる。ポルトガル人が英語を喋り、日本人がポルトガル語+英語を喋っている。ポルトガル語はパードレとパライソのみ。それをポルトガル人がファーザー、パラダイスと言い換えている。それでポルトガル語だと言っている。変すぎる!〔ふ〕 遠藤周作原作
日本のキリシタン弾圧
月と雷
2017年
監督:安藤尋8点 草刈民代が自堕落おばさん。これだけでも観る価値がある。主演の初音映莉子にとっても大切な代表作。原作通りながら、このタイトルでは映画観客には訴求しない。〔ふ〕 角田光代原作 高良健吾、藤井武美、黒田大輔
Tー34 レジェンド・オブ・ウォー
2018年
監督:アレクセイ・シドロフ8点 ズシンと響く臨場感。戦車ものと潜水艦ものは面白い映画が多く、つい観てしまう。設定は秀逸で、実話ものではないよさがある。願わくばもう少し脚本に緻密さがあれば。〔ふ〕 ドイツの戦車戦の演習に駆り出されたロシア兵の捕虜
10 クローバーフィールド・レーン
2016年
監督:ダン・トラクテンバーグ8点 エンド直前まで状況を伏せ、緊張感をあおる。反面、状況がわかってしまうと普通の◯◯ものになってしまう。ガソリンのない酒瓶は火炎瓶にならんというツッコミを別にすれば満足レヴェルです。〔ふ〕 ジョン・グッドマン、メアリー・エリザベス・ウィンステッド
唐山大地震 想い続けた32年
2010年
監督:フォン・シャオガン8点 涙腺決壊映画。ほぼ10年ごとに刻まれるドラマを同一俳優が演じ続けるので、容貌の変わらなさは気になる。なんでもないシーンでも映像が美しく、監督のこだわりを感じる。〔ふ〕 生き別れになった家族
透明人間
2020年
監督:リー・ワネル8.5点 一寸先は闇で、読めない。H・G・ウェルズ作とはなっているものの、原作小説との共通点は「男が透明人間になる」だけ。原作よりはるかに優れてるのだから、堂々と映画オリジナルとうたってほしかった。主演のエリザベス・モスは、気づかなかったが、『ザ・スクエア 思いやりの聖域』の超変なジャーナリスト役だった。まともでない役が似合う。〔ふ〕
ドント・ブリーズ
2016年
監督:フェデ・アルバレス8点 盲人の殺人者に襲われる。思わずこっちが音たてないよう息を殺してしまう。決着つけてないので、続編作る気、満々の様子。〔ふ〕 『暗くなるまで待って』の逆パターンスリラー
唐山大地震 想い続けた32年
2010年
監督:フォン・シャオガン8点 涙腺決壊映画。ほぼ10年ごとに刻まれるドラマを同一俳優が演じ続けるので、容貌の変わらなさは気になる。なんでもないシーンでも映像が美しく、監督のこだわりを感じる。〔ふ〕 生き別れになった家族
トンネル 闇に鎖された男
2016年
監督:キム・ソンフン8点 韓国のダメさ加減を自嘲する自虐を含め、てんこ盛り状態。他の映画にない突出した要素が乏しいのは難だが、ラジオ放送局で思いを吐露したあとのペ・ドゥナは、ペ・ドゥナでなければならなかった必然性を証明していた。いっしょに閉じ込められたパグのテンイは「おバカちゃん」ぐらいの意味らしい。〔ふ〕 トンネル崩落事故で閉じ込められた男
ハ・ジョンウ、オ・ダルス
ナイチンゲール
2018年
監督:ジェニファー・ケント8.5点 報復の戦いは一直線に進まず、もどかしい。主演女優より、お供をするアボリジニの青年(バイカリ・ガナンバル)の存在が光る。全編通じて映画を支えている。19世紀の話だが、根っこのところで現在とつながっている。〔ふ〕 夫と息子を殺した男を追う女 アイスリング・フランシオシ
永い言い訳
2016年
監督:西川美和9点 予告篇がアレだったので今回はペケかと誤解した。ぜんぜん別物みたいに違う。誰もが指摘しそうだが、子役が素晴らしい。特に五六才の女の子のほう。演技とは思えん。映画ごとに顔を変えるカメレオン女優山田真歩も健在だ。〔ふ〕 浮気の最中に妻が事故死 本木雅弘、黒木華、竹原ピストル、深津絵里
凪待ち
2019年
監督:白石和彌8.5点 香取慎吾のファンはみなパスするだろう。悪人ではないが、ギャンブル依存症者のダメ男。実に格好悪い。全編に暗い陰が覆ってる映画で、明るくない。絶対ヒットしない映画だが、僕的にはストライクゾーンのど真ん中。〔ふ〕 西田尚美、恒松祐里、吉澤健、リリー・フランキー
ナチス第三の男
2017年
監督:セドリック・ヒメネス7.5点 ジェイソン・クラークの絵になる不敵な面構え。それだけで映画的な成功が約束されたようなもの。後半、視点が暗殺チーム側に移ってしまい、印象がぼやけた。暗殺側を一切描かないストーリーにできなかったのか。〔ふ〕 ハイドリヒが暗殺されるまで ロザムンド・パイク、ミア・ワシコウスカ
日曜日の散歩者 わすれられた台湾詩人たち
2015年
監督:ホアン・ヤーリー8点 詩を現代アートの映像作品に転換している。言葉と文章、絵と彫刻、音楽と写真と映像の総合芸術。ドキュメンタリの枠組みからは完全に逸脱している。欲張りすぎな印象もあるが、刺激的で、もう一回観たい。〔ふ〕 日本語で新しい台湾文学を作ろうとした詩人たち
寝ても覚めても
2018年
監督:濱口竜介8.5点 強烈な映画。ヒロインの唐田えりかはあどけない顔を崩さない。だからこそインパクトがある。占部房子に雰囲気の近い人がいる、と思ったら占部房子だった。顔もろくに映らない役で。〔ふ〕〔ふ〕 東出昌大、瀬戸康史、山下リオ、伊藤沙莉、田中美佐子、渡辺大知、仲本工事
残された者 北の極地
2018年
監督:ジョー・ペナ7点 こういう厳しいサバイバルもの、好きなんです。若い女性のほう、ドラマに関わってくると思ったのですが。マッツ・ミケルセンはなんというか、助かるほうへ行かなきゃならんところで、なんで逆行くかね。〔ふ〕 遭難した二人
ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦
2016年
監督:ショーン・エリス7点 ハイドリヒ祭りと銘打ったか打たぬか、『ナチス第三の男』と同日公開の京都シネマ。どうせやるならハシゴして一気に観れるようにしてほしかった。暗殺も事後の逃走も、不手際・無計画が露呈して素人くさい。リアルであることはわかるが、虚しさが残る。〔ふ〕 キリアン・マーフィ
運び屋
2018年
監督:クリント・イーストウッド7.5点 ぶざまに演じてくれれば傑作になりえたけど、そこまでイメージを壊せなかった。役の立ち位置もふらついてるように感じ、キャラがわかりづらい。警官相手ならうろたえるのに、なんで麻薬組織の中ではリラックスしてられるのか。〔ふ〕 コカインの運び屋 クリント・イーストウッド、ブラッドリー・クーパー
パターソン
2016年
監督:ジム・ジャームッシュ8点 手書きで書かれる詩が美しい。文章が美しい。日本語とは違った美しさがある。エンドクレジットを見てブルドッグのネリーが映画完成前に亡くなっていたことを知った。作品というものは(この場合は詩だが)、まわりがもてはやすほどには作者自身は大層に思ってない。消失してもさほど落ち込まない。〔ふ〕 バス運転手の詩人
アダム・ドライヴァー
はちどり
2018年
監督:キム・ボラ8点 誰だよ『冬の小鳥』系だと言ってたの。僕? イマイチ気分で観てたら、漢字塾教師(キム・セビョク)が登場したとたん、シャキッとなった(美形とかいう意味ではなくて)。そうなんだ。一日一日を大切に生きねば。〔ふ〕 1994年の韓国中二女子の日々 パク・ジフ
バハールの涙
2018年
監督:エヴァ・ウッソン7点 制作会社のマークが招き猫で、社名はManeki Films。日本は無関係。フランスの会社らしい。演出としては、わかりきったことをセリフで説明させたりとか、もどかしい部分がある。〔ふ〕 息子たちをISから救出するため女性部隊「太陽の女たち」を率いる ゴルシフテ・ファラハニ
母と暮せば
2015年
監督:山田洋次7点 台本のセリフがこなれてないのが気になったが、じんわりと悲しみの突き刺さってくる映画でした。黒木華はオールマイティで信頼の証みたいな役者です。この映画は広岡由里子をはじめとして、脇がしっかりはまっている。〔ふ〕 長崎の原爆で死んだ息子が母に会いにくる 吉永小百合、二宮和也、本田望結
パラサイト 半地下の家族
2019年
監督:ポン・ジュノ8.5点 浮き草の上でかろうじて生きてる感覚は僕にもあるので、他人事ではない。この映画はどこを切り取っても韓国映画そのもの。その上質な部分を寄せ集めている。先の展開は読めない。『オクジャ』も観たい。〔ふ〕 富豪にとりつく寄生虫家族 ソン・ガンホ、チャン・ヘジン
ハロウィン
2018年
監督:デヴィッド・ゴードン・グリーン8点 被害者側と加害者側。追う者と追われる者の立場が逆転しかけている印象。再対決に備え、元の被害者が40年をかけて準備している。れっきとした狂気です。狂気と狂気の激突。常識を超えた悪鬼には非常識が唯一の対抗武器。〔ふ〕 第一作から40年後の再対決 ジェイミー・リー・カーティス
半世界
2019年
監督:阪本順治7点 稲垣吾郎は職人としての体の動きがこなれてないのが気になる。脇の役者も同様で、演出が行き届いてない。池脇千鶴はさすがといおうか、独自の存在感をかもしている。〔ふ〕 田舎へ帰ってきた元同級生 長谷川博己、渋川清彦
PMC:ザ・バンカー
2018年
監督:キム・ビョンウ8点 トランプも金正恩もいない2024年の世界。フィクションなのでやりたい放題。あり得ないを封印して怒涛のアクションが爆走する。高層から落下しながらのアクションもすばらしい。〔ふ〕 北朝鮮の要人誘拐計画 ハ・ジョンウ
ひとよ
2019年
監督:白石和彌6点 『蜜蜂と遠雷』ではどうにも収まりが悪かった松岡茉優。ここでは不思議ちゃんキャラが噴出し、水を得た魚のよう。暗く重たい映画に唯一の光明。〔ふ〕 子供たちに暴力を振るう夫を殺した女 佐藤健、鈴木亮平、田中裕子
ヒメアノ~ル
2016年
監督:吉田恵輔8点 このところずっと、いろんな意味で「ヤバイ系」の映画ばかり観てる気がする。森田剛が演じるこの連続殺人犯もまた、振り切れている。それでいてごく普通にいそうな危うさ。他の殺人鬼と違って妙に感情移入したくなるやつです。〔ふ〕 濱田岳、佐津川愛美、森田剛、ムロツヨシ、山田真歩、山中聡
ビューティフル・デイ
2017年
監督:リン・ラムジー8点 全身からヤバそうな空気が噴出するホアキン・フェニックス。行く手を遮る男たちをハンマーで殴り倒していく。存在そのものがぶっ飛んでいる。〔ふ〕 行方不明者捜索人が少女を救出
エカテリーナ・サムソノフ
15ミニッツ・ウォー
2018年
監督:フレッド・グリヴォワ8点 緊張感が半端ではない。実話ベースの話だと、どこまでが事実なのかと迷うが、この手の話は大枠だけ実話から借りてきて、事実は1ミリもないというのが定石。特殊部隊の隊長(アルバン・ルノワール)をはじめとして、それぞれ味のあるキャストだ。〔ふ〕 スナイパー全員同時射撃でバスジャック犯必殺 オルガ・キュリレンコ
フェアウェル
2019年
監督:ルル・ワン7点 予告篇でも認識してたが、ヒロインの俳優はどうにも信頼のおけないタイプの顔つきなのだ。そこで引っかかったか、どうにも感情移入を拒んでいる。〔ふ〕 余命宣言を受けたおばあちゃんの元に親族一同が集まってくる
プライベート・ウォー
2018年
監督:マシュー・ハイネマン8点 腰の入った制作に敬意を表する。主役のロザムンド・パイクがインバクトある。ラストで実物のメリー・コルヴィンの姿が見られる。役者より実物が美形だった。〔ふ〕 女性戦場記者メリー・コルヴィン
ブラック・クランズマン
2018年
監督:スパイク・リー8点 背景となる時代は古いが「おバカな差別主義者を米国人が大統領に選ぶわけない」とか、今の米国民を痛烈に皮肉るセリフがあった。ラストも大笑い。映画なんだからこういうお楽しみがなきゃね。ジョン・デヴィッド・ワシントンの声色は癖がありすぎで、アダム・ドライヴァーとの二人一役は無理と思う。〔ふ〕 KKKへの潜入捜査に挑む黒人警察官 ローラ・ハリアー、トファー・グレイス
ブルーアワーにぶっ飛ばす
2019年
監督:箱田優子6点 ここでのシム・ウンギョンの起用は理解不能。『新聞記者』では日本語発音の弱さを納得させる設定があったし、撮影が『ブルーアワー』のあとだったので日本語は上達していた。『ブルーアワー』では純日本人という設定なのに、発音は外国人の日本語。黒田大輔は毎度の変な役をやっている。まともな役をもらえない可哀想な人。〔ふ〕 夏帆、渡辺大知、上杉美風、南果歩
ブレンダンとケルズの秘密
2009年
監督:トム・ムーア8点 ケルズの書の世界を感じさせる美しいアニメ。ブリテン島がアングロサクソンに攻めたてられていたのと同様に、アイルランドも激しくヴァイキングに侵略され、悩まされていたことを感じさせる。反面、ヴァイキングは凶暴な魔物扱いで、スカンジナヴィアの人たちにとっては不愉快だろう。〔ふ〕 ケルズの書が書かれる
フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法
2017年
監督:ショーン・ベイカー8点 放し飼いの野獣たちが暴れまくってるような映画で、「このまま目立ったドラマもなく終わるのか」と思いかけていた。そんなわけないだろ。ハッと息を呑むよなエンディング。貧富の落差と孤独感が短いシーンに凝縮される。インパクトと重い余韻を残した。〔ふ〕 貧民が集う安モーテル
ウィレム・デフォー
芳華 Youth
2017年
監督:フォン・シャオガン8.5点 映像センスが秀逸。役者も美麗で、目に嬉しい。主演の二人より、語り手の女性のほうに感情移入する。香港がからむアクション大作か、超マイナーしか中国映画は基本、海外に売れない。純中国の娯楽映画が公開されるのはいいことだ。フォン・シャオガンの映画を2本立て続けに観て、中国の漢字表記には簡体字以外にもう一つ字体があることを知った(繁体字ではない)。それをなんというのかは知らない。〔ふ〕 中国軍慰問芸能団の文工団の若者たち
ポエトリー アグネスの詩
2010年
監督:イ・チャンドン8.5点 切羽詰まった状況の中で一遍の詩が生まれる。描かれる世界は大人も子供も自己チューの韓国病で、美しくないが、美しい詩を観た想いだ。〔ふ〕 孫息子が少女の自殺に関わったことを知った老女
ボーダーライン ソルジャーズ・デイ
2018年
監督:ステファノ・ソッリマ9点 ジョシュ・ブローリンのおっさんぶり、ええなあ。憧れるなあ。まだ続編があるのかな。〔ふ〕 CIA対メキシコ麻薬組織の戦争
ベニチオ・デル・トロ、イザベラ・モナー、マシュー・モディーン、キャサリン・キーナー
僕たちのラストステージ
2018年
監督:ジョン・S・ベアード7点 スタン・ローレル(スティーヴ・クーガン)はあまりにも印象が違いすぎる。実話もの映画は年表的な経過事実を別にすれば、すべて創作。実物とは別物と思えば納得できはする。二人の妻との関係が違うベクトルを生んで、深みが出た。〔ふ〕 ローレル&ハーディの晩年 ジョン・C・ライリー
星の子
2020年
監督:大森立嗣6点 設定に興味を持ったけど、細かいエピソードが数珠つなぎ。映画の芯になる部分が見えなかった。〔ふ〕 両親は怪しい新興宗教にどっぷり 芦田愛菜、永瀬正敏、原田知世、蒔田彩珠
ホテル・ムンバイ
2018年
監督:アンソニー・マラス8.5点 実話をネタにした感動ものに仕立て上げられてたらヤだな、というのは杞憂だった。シリアスの連続で感動どころじゃない。唯一、この状況で料理長が無傷というのは無理あるな、と思ったぐらい。〔ふ〕 ムンバイで発生した同時多発テロ デヴ・パテル、アーミー・ハマー
麻雀放浪記2020
2019年
監督:白石和彌8点 リメイクでも続編でもなかった。SFも込みのオリジナルストーリー。2020年が舞台の近未来なので、公開延期は不可能。「えっこんなのがヒロイン?」と思ったチャラン・ポ・ランタンのもも。だんだん可愛らしくなって気持ちがシンクロしてくるのが不思議だった。〔ふ〕 阿佐田哲也原案 斎藤工、ベッキー、ピエール瀧、矢島健一、小松政夫
マーティン・エデン
2019年
監督:ピエトロ・マルチェッロ8点 資本主義・自由主義・社会主義・個人主義。あれこれ考えることが多々あって、刺激を受けた。何が最も人々を幸せにするのか、再度考えてみたい。〔ふ〕 ジャック・ロンドンの自伝の映画化
MOTHER マザー
2020年
監督:大森立嗣7点 今年の主演女優賞を獲る勢いの長澤まさみ。死んでも治りそうもないダメ女。映画は、悲惨の「惨」数珠つなぎでドラマとしての起伏がなさすぎる。〔ふ〕 社会からドロップアウトした一家 阿部サダヲ、夏帆
マリッジ・ストーリー
2019年
監督:ノア・バームバック8点 シリアスな離婚劇。おチビ時代から見ているスカーレット・ヨハンソンが、堂々たる役者に育ったことが感慨深い。ここでは現代に生きる等身大の人物を元気いっぱい演じている。このあとどんな役者になっていくのか、興味深い。〔ふ〕 アダム・ドライヴァー
万引き家族
2018年
監督:是枝裕和8点 『誰も知らない』は家族を死守するために奮闘する話だった。こちらはニセ家族を共同で妄想する話。ふわりと温かさがにじむ。樹木希林の「おしゃべりの男って、ダメねぇ」というセリフに思わず手を叩きそうになった。リリー・フランキーが少年から「僕を捨てて逃げたの?」と聞かれ、「ウン…。ごめん」と言ったのも心に残る。〔ふ〕 安藤サクラ、松岡茉優、高良健吾、池脇千鶴
ミッドナイト・バス
2018年
監督:竹下昌男8点 知らない監督、地味なキャスト、2時間半を超える長尺。バクチだったが、当たりと出た。家族の物語にじんわりとひたりきった。切なさ、哀しさが沁みるようだ。娘役の葵わかなは演技の振り幅が大きい。将来有望。〔ふ〕 原田泰造、山本未來、小西真奈美
蜜蜂と遠雷
2019年
監督:石川慶8.5点 東宝ではなくアスミックなどの中堅クラスの配給会社だったら、普通レヴェルだったのかも。東宝映画の製作、東宝配給だったからこその驚きだったのかも。4人の主演者の中で森崎ウィンの陰が薄い。途中、指を折って数えて「あれ、3人しかいない」と錯覚した。〔ふ〕 原作:恩田陸 松岡茉優、松坂桃李、鈴鹿央士
無垢の祈り
2016年
監督:亀井亨8点 人に勧めるのを躊躇するぐらい、いやーな空気が充満している。異常な世界だが、現実にありうる世界。少女が絶望して発する言葉が痛い。〔ふ〕 義父に虐待される少女
メアリーの総て
2017年
監督:ハイファ・アル=マンスール8点 エル・ファニングが美しく撮られている。それだけで見る価値がある。義妹役のベル・パウリーは要注目だが、あとで調べるまで『マイ・プレシャス・リスト』の主演だと気づかなかった。メアリーの父親は「他人の思想や言葉を振り払え、自分の声を探せ」と言う。受け売りでは何者にもなれない。〔ふ〕 フランケンシュタインの怪物を生んだメアリー・シェリー
焼肉ドラゴン
2018年
監督:鄭義信6点 泣き笑いの映画を期待したが、笑いは不発。テンポ悪いです。日本の不機嫌顔女優ナンバーワンの井上真央は健在でした。以下、少々ネタバレが入るので、要注意。この映画、韓国人を悪く描いてるわけではない。なのに、どうして?と思わざるをえない演出がある。父親が息子を自殺に追い込む。それでいて悔悟の念がない。どうかしてる。〔ふ〕 真木よう子、桜庭ななみ、大泉洋、イ・ジョンウン、キム・サンホ
やっぱり契約破棄していいですか!?
2018年
監督:トム・エドモンズ7点 自殺できなくて殺し屋を頼んだら、事情が変わってキャンセルしようとするも、取り消し不可で殺し屋から逃げまくる話。筋を変えてくるだろうとは思ったが、そういう終わり方でしたか。〔ふ〕 『豚と軍艦』『コントラクト・キラー』の焼き直し トム・ウィルキンソン
野盗風の中を走る
1961年
監督:稲垣浩9点 時代劇の隠れた名作を発見。サスペンスフルなシナリオ。練り込まれた脚本。『十三人の刺客』以来の興奮状態。感動しました。原作者である演劇人の真山美保にも興味が湧いた。野武士と村人との関係は『七人の侍』と正反対に近い。どっちが正解とも言えないが。〔ふ〕 夏木陽介、佐藤允、市川染五郎、笠智衆、松本幸四郎、雪村いづみ
友罪
2018年
監督:瀬々敬久7点 無関係なエピソードが並走する。最後に一本の話にまとまるわけじゃなく、バラバラのまま。予告篇はあざとくも一本の話にまとめていた。夏帆は幸薄い女を演じるとなぜこんなにはまり込んでしまうんだろう。〔ふ〕 生田斗真、瑛太、佐藤浩市、山本美月、富田靖子、西田尚美、村上淳、片岡礼子、石田法嗣、古舘寛治
夕陽のあと
2019年
監督:越川道夫9点 2本ハシゴで2本とも泣いてしまうという、初めての経験。もう一本『ラスト・ムービースター』ともども、自分と重なる部分なんてないんですけど。それは映画の力。役者の力というもの。〔ふ〕 少年の親権をめぐって産みの親と育ての母親が激突 貫地谷しほり、山田真歩
ユピテルとイオ
2019年
監督:ジョナサン・ヘルパート6点 ラスト近く、ヒロインが発作的に自殺を図ったように見えた。さっぱりわからんエンディング。Wikiにあらすじがあった。見間違えてた。ラストシーンで子供が現われてヒロインと並んだのも、自分の子供時代を妄想してるんだろうと思ってた。わかりにくいのは演出が悪い。ということにしとこ。[Netflix]〔ふ〕 居住不能となった地球に残る女性 マーガレット・クアリー
湯を沸かすほどの熱い愛
2016年
監督:中野量太8点 演技アンサンブルが上々。むしろできすぎの感も。杉咲花にとっては出世作になった。『トイレのピエタ』の力強さから一転し、か弱さが本来のキャラかと思えるほどしっくりくる。〔ふ〕 宮沢りえ、篠原ゆき子、オダギリジョー
酔うと化け物になる父がつらい
2020年
監督:片桐健滋8.5点 タイトルには少なからぬ違和感があるが、僕好みの映画。姉妹の松本穂香と今泉佑唯がいいね。〔ふ〕 毎日泥酔する父 渋川清彦、ともさかりえ、恒松祐里、浜野謙太、安藤玉恵、宇野祥平
よこがお
2019年
監督:深田晃司5点 全編重苦しい。不穏な空気が立ち込める。監督がこの女優を使いたがる気持ちはどうにも理解しがたい。コメディ顔でシリアス演技するか。甥っ子の犯罪の動機は最後まで明らかにされない。市川実日子の発言の動機がわからないヒロインは鈍感。〔ふ〕 筒井真理子、池松壮亮
映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ
2017年
監督:石井裕也4点 観始めてすぐ、レンタルするんじゃなかったと後悔。劇場段階での観る観ない判断はたいてい当たっている。去年の日本映画のワースト1だ。「言葉に頼りすぎると退屈な女になっていく」と看板にデカデカと。そこだけ面白かった。〔ふ〕 最果タヒの詩集をもとに 石橋静河、池松壮亮
夜は短し歩けよ乙女監督:湯浅政明6点 評判がいいのでちょっと観てみようかと思ったが‥。わけわからん。途中で止めようかと思った。終わった途端、ストーリーのほとんどが頭から消えた。[YouTube]〔ふ〕 森見登美彦原作のアニメ
ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ
2019年
監督:ジョー・タルボット6点 勘が鈍ってるのか文化の相違か、さっぱり感じ取れず。主人公の青年、貧乏な上に働いてないよね。それで家を買おうって…。〔ふ〕 邸宅を手に入れようとする黒人青年
ラスト・ムービースター監督:アダム・リフキン8.5点 歳とると、こういうのに弱くなる。僕は過去に黄金時代などなかった。人生における悔悟の念とも無縁。だけど泣けてきた。〔ふ〕 映画の元大スターが怪しげな映画祭に招かれる バート・レイノルズ
リップヴァンウィンクルの花嫁
2016年
監督:岩井俊二8点 不思議の国にはまりこんだアリス。黒木華。ときおり華やかにぱっと輝く表情を見せる女優。彼女を愛らしく見せるために作られた映画。スルーはできない。映画の中で説明されていない重要な背景がある。前半で黒木をハメた人間は最後まで明示されない。全体の流れとタイトルから類推するしかない。本ボシは○○○○○のはずなのだが、ほのめかしもしないので自信がない。〔ふ〕 黒木華、綾野剛、Cocco、りりィ
リバーズ・エッジ
2018年
監督:行定勲8点 やばいムード満々。秘密の白骨死体を共有する3人の高校生。ストーリー進行とは無関係に、映画のキャラクターにインタビューする映像が時々はさまる。これって台本ないでしょう。みんななりきって答えてるのが面白い。登場する若手俳優の中で、初めて見るSUMIREが只者ではない! 何者?と調べると、浅野忠信とCHARAの娘でした。〔ふ〕 岡崎京子原作
二階堂ふみ、吉沢亮、森川葵
リメンバー・ミー
2017年
監督:リー・アンクリッチ7点 随所にご都合ストーリーがありはするが、ディズニー+ピクサーなので、話をそつなくまとめた印象。CGアニメは見栄えする派手な動きに頼る傾向があるけど、本当はいかにして動かさずに人の目を引くスキルを持つかが大事。〔ふ〕 死者の日に死者の国へまぎれこんだ少年
ルース・エドガー
2019年
監督:ジュリアス・オナー9点 デリケートな問題に手を突っ込んでいる。下手に書くと差別する側に見られてしまう。米国の根強い黒人差別意識が黒人の意識に圧力を加えている。その圧力の二つの典型が描かれたように思った。〔ふ〕 ナオミ・ワッツ、オクタヴィア・スペンサー、ティム・ロス
ルーム
2015年
監督:レニー・アブラハムソン8.5点 ラストにぐっ、ときた。母親とってルームは監禁場所。だが子供の目には懐かしいふるさと。帰ってきて残された物たち別れを告げるシーンに泣けてくる。〔ふ〕 監禁された母と子 ブリー・ラーソン
ROMA/ローマ
2018年
監督:アルフォンソ・キュアロン8.5点 予告篇に欺かれたというか、アートフィルムだとばかり思っていた。予告にはこの映画に強く出ているエモーショナルな部分が皆無だ。実にわかりやすく、静かに感動した。武士道精神というのは欧米では高潔なものという誤解があるが、下劣な心と同居しうるものとして暴いて見せている点も高評価。〔ふ〕 監督自身の半自伝的な物語
ろくでなし
2017年
監督:奥田庸介8点 ヒロインの遠藤祐美が素晴らしいが、調べてもほとんど情報がない。これといった経歴にも乏しい。ベテランに近くなった渋川清彦は渋さを増していい役者だ。主演は大西信満だが、こういう口下手生真面目タイプは男からも女からも好かれないように思うんだが、どうだろう。〔ふ〕 渋谷という町に生息する男と女
上原実矩、大和田獏
ロケットマン
2019年
監督:デクスター・フレッチャー8点 『タイニィ・ダンサー』がフルで歌われる。この歌が入る映画はこれが初めて。エルトン・ジョンは自分でつけた名前だが、ジョンという名字が存在しないことに気がついた。ジョンの名字形はジョーンズ。バーニー・トーピン役の俳優、エンドクレジット見るまで思い出せず。ジェイミー・ベルでした。そしてエルトンの母親役。クレジット見て、仰天した。〔ふ〕 エルトン・ジョンの半生を描く タロン・エガートン、ブライス・ダラス・ハワード
ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋
2019年
監督:ジョナサン・レヴィン6点 男の妄想ファンタジー。いくらなんでもこのヴィジュアルと性格では、女性に好かれるわけない。〔ふ〕 美女と野獣 シャーリーズ・セロン、セス・ローゲン
ワイルドライフ
2018年
監督:ポール・ダノ6点 キャリー・マリガンの老けぶりに驚いた。1985年生まれ。映画の中で息子に「34よ。50に見える?」と言ってたが、まじでそう見える。子役のエド・オクセンボールドは監督とどことなく似てるような。自己投影したかな?〔ふ〕 壊れていく家族の絆 ジェイク・ギレンホール
ワンダーストラック
2017年
監督:トッド・ヘインズ7点 映像ではなく映画的なマジックによる驚きを期待していた。少年の家族の物語をもっとていねいに描けなかったか。そこの厚みがないと話が弱くなる。もう一人の主人公を演じたミリセント・シモンズは表情が豊かで惹かれる。観たあとでミリセントの映画デビューだったことを知った。そして聾唖者の俳優だったことも。〔ふ〕 オークス・フェグリー、ミシェル・ウィリアムズ、ジュリアン・ムーア


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