長岡京市の裏百景

お帰りなさいの『家路』

夕方の雲
長岡京市の裏百景 お帰りなさいの『家路』


 サイクリングで西山天王山駅あたりに戻ってくると、『家路』のメロディーが出迎えてくれる。どこで鳴ってるんだろう。

 スピーカーを探し回った。駅の近くだと思うが、見当たらない。

 音のするほうを探す。しかしメロディーは1分半程度で終わるので、見つける前に音が消えてしまう。

第2外環の下の道


 真剣に探すことにした。鳴り始めるのは夕方5時ちょうど。直前に待ち構え、方角を判断して走っていく。到達する前に音が消える。翌日、消えたと思しきポイントで待ち構え、聞こえる方向に向かって走る。

 そんなことをくり返したのですが(よくよくヒマですね)、どんどん駅から遠ざかっていく。気づいたら大山崎町に入っている。

天王山夢ほたる公園


 天王山夢ほたる公園です。ここにスピーカーが二つあった。こんなところから曲が聞こえてたのか。それにしても古びたスピーカー。こんなしょぼいので駅まで届くのかな。

スピーカー


 長岡京市が設置してるものとばかり思い込んでいました。大山崎町なんですね。調べ直してわかりました。

 大山崎町の総務課危機管理係というところが設置しています。今年の4月1日に『故郷(ふるさと)』から『家路』に変更されています。時々変わるみたいです。

 翌日確認したら、この古いスピーカーじゃなかった。方角から、大山崎町の町役場だろうとあたりをつけ、走った。

大山崎町の町役場


 大山崎町の町役場。スピーカーはどこ?

スピーカー


 ありました。6コもある。

スピーカー


 中央公民館の方(館長さん?)がいろいろ解説してくれた。音のバカでかいのをえらく気にされている。以前は小さいスピーカーだったけど、台風のとき、注意報アナウンスが風の音に消されて聞こえなかったという苦情があり、大きなものに付け替えたとのこと。確かに音は大きい。かなり離れた西山天王山駅でも、すぐ近くから鳴ってるように聞こえるほどだ。

 防災のためのスピーカーなので、町内全域に聞こえる音量にしている。メロディ放送をするのは、一日一回テスト放送をし、点検するためだった。

 役場は大山崎町の中で北寄りに位置している。なので長岡京市の南の端にある天王山駅でもよく聞こえる。そういうことだった。

 映像で(1分半)


 家路メロディー(音声データ、別タブで開く)

 ついでに別のポイントでの『家路』を。

 西山天王山駅で(別タブで開く) 車のノイズに負けてる?

 天王山夢ほたる公園で(別タブで開く) 子供たちの声でにぎやか

 あとで調べたが、長岡京市でも同じようなメロディアナウンス(おかえりチャイム)をしていた。曲は『故郷(ふるさと)』でした。こちらは防災用ではないと思う。市の全域に届いてないのだから。



  2022.6.14



[2022.6.17蛇足]
 『家路』はドヴォルザークの交響曲第9番『新世界より』の第2楽章。この部分だけ他の部分と隔絶された印象があって、自作じゃなくボヘミアかどっかの民謡の引用ではないかと長らく思っていた。原曲の存在は確認されておらず、今ではドヴォルザーク自身のオリジナルとの見方が定着している。



[2022.8,5追記]
 曲が変更されてました。『夕焼け小焼け』です。今月1日からでした。

[2022.12.10追記]
 また曲が変更されました。『赤とんぼ』です。12月1日から。4か月ごとに変更されるようです。次の4月1日からは『七つの子』かな。

 『夕焼小焼』(音声データ、別タブで開く)



 映像(1分2秒)



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