長岡京市 裏百景

第97号

亡霊のQ太郎

亡霊のQ太郎

  長岡京市の裏百景 第97号 亡霊のQ太郎



神足の八木酒店

 神足の八木酒店は今年、店を持ち上げて奥へ移動させました。大掛かりなことで、 大変な費用がかかったろうと思われます。

神足の八木酒店

 前に駐車場を作るのかと思ったんですが、釈然としない。前でなくてもとめら れるところは敷地内にあります。店の東側の空き地。こちらでもいいはず。

亡霊のQ太郎

 その空き地のいちばん奥に気になる物が見えた。これは、アレではないか。 正面に回って確認。

亡霊のQ太郎

 なんと!黒目がない。満面の笑みの中の白目が不気味。

亡霊のQ太郎

 全身像を撮影。

 『オバケのQ太郎』は藤子不二雄のキャラクターで、大昔にテレビでアニメが 放送され、大人気だったと記憶している。今は映像化されることがなく、キャラ クター商品も作られていない。この人形はテレビ放映された頃に作られたものだ ろう。

亡霊のQ太郎

 なぜQ太郎が使われなくなったか。原作者の藤子不二雄(藤本弘、安孫子素雄) の二人が袂を分かち、双方『オバケのQ太郎』の著作権は自分の側にあると、譲 らなかったからだ。

亡霊のQ太郎

 かくしてQ太郎は幽霊キャラとなってしまった。いや、その、オバケだからも ともと幽霊だったか。しかし幽霊やお化けという柄じゅないね、Q太郎は。キャ ラクターとして封じられたことで、今まさに亡霊として立ち上がったようにも見 える。それにしても不気味な顔。


周辺の空き地

周辺の空き地

 酒屋の店舗がうしろに下がったことについては、どうやら将来的な道路の付け 替えという事情ありそうだ。酒屋の西北方面も広く空き地になっている。

周辺(神足)の地図

 この東西の道は狭い。なのに交通量は多い。JRを潜るところでは車が離合で きないほどだ。俯瞰してみると今後の拡幅の方向が見える。新西国街道(物集女 街道)の西北から道を引っ張って、JR下のトンネルを現在の位置より南に通す という方向のようだ。  道路予定地内にまだ一部、家が残っている。JRの東側もかなりの家が立ち退 きになりそう。Googleアースで眺めると、どうやらこの辺一帯、全部対象になり そう、というエリアが見えてくる。  何年先かわからないけど、全面開通したらQ太郎はどうなるのだろう。道路脇 に堂々と安置、というのは考えにくい。目につかないところへしまいこまれるか 処分されるか。  八木酒店のウェブサイトはありません。あっても、そのへんの事情については 何も書かないだろう。   2020.9.4


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