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極楽news No.159 2022.12.17
Contents
・『ケイコ 目を澄ませて』
・『ワタシの中の彼女』
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◎ 公開中の新作から……… 『ケイコ 目を澄ませて』 2022年度作品
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監督:三宅唱 原案:小笠原恵子『負けないで!』
出演:岸井ゆきの、三浦友和、三浦誠己、松浦慎一郎、仙道敦子、中島ひろ子、
中村優子、渡辺真起子、佐藤緋美、ほか
配給:ハピネットファントム・スタジオ
岸井ゆきのが水を得た魚のように生き生きとボクサーを演じている。初めて本来在
るべき場所に辿り着いたかのよう。
映画は華々しい試合シーンより、トレーニングをじっくり見せる。ケイコ(岸井)
は黙々とトレーニングに打ち込む。ストイックで、舞踏か音楽のよう。
黙々と、と書いたが、ヒロインは生まれながらの聾唖者。ボクシングの世界でも聴
こえないことは大きなハンデになる。そのハンデを乗り越えようとするかのように自
分の体を締め上げる。
『ファイター、北からの挑戦者』では、脱北者女性が北に残した父親を呼び寄せる
ために戦っていた。ケイコはなんのために戦っているのか。この映画は動機や背景を
明らかにしない。家族が登場するけど、その点については何も語ってくれない。
そういったものは、この映画では重要じゃない、ということだろう。一つのことに
打ち込んでいる姿を見るだけで清々しい気持ちになれる。
ラストシーンもさりげない。直前に対戦した選手と偶然出会う。会話できないから
でもあるが、特に何もコミュニケートするでもなく別れる。それだけの短いシーンな
のに、相手がたの人間が見えてくる。奥行きの出る、味のある終わりかただ。
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◎ これは珍品かも、という映画
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『ワタシの中の彼女』
京都公開未定 2022年度作品
監督:中村真夕
出演:菜葉菜、浅田美代子、占部房子、草野康太、上村侑、ほか
配給:T-artist
不思議女優の菜葉菜が主演で一人4役。バラバラのエピソードで、二十代から四十
代までを演じる。いろんな顔を一本の映画の中で見せてくれる。それだけで楽しそう
じゃないですか。
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◎ 映画あれこれ………
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CINEMAテーブル製作中は映画も山行きもお預け。なので一日でも早く終わら
せようとハイスピードでやっつけました。大きなミスをしてなければいいんですが。
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近況など………
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多忙だった先月後半から今月前半も通過。マイナンバーカードの申請もした。それ
でも暇になったという気がしません。今年中にあれもこれもやっとこうと思うばかり。
船越 聡
https://funakoshiya.net/index.html
極楽page
「ヤマレコ山行記録」12/15 大谷林道の北方ルート整備
「CINEMAテーブル」12/15 2022年度版発行
「YouTube」12/14 大山崎町の『赤とんぼ』
「ネタばれしても委員会」12/13『MEN 同じ顔の男たち』
「すくすく教室のまんが教室」12/10 新規ページ
「じべたでひろたもん」12/9 渋柿
『ケイコ 目を澄ませて』・・・・・・・・・・・・じわっと感動
『MEN 同じ顔の男たち』・・・・・・・・・・・シビアなホラー
『ある男』・・・・・・・・・・・・ぐっとヘヴィーに迫ってくる
『ザリガニの鳴くところ』・・・・・・・・・納得のエンディング
『グッド・ナース』・・・・・・・・・・・・・・底知れぬ闇が…
『ドント・ウォーリー・ダーリン』・・・・・主演女優賞を狙え!
『あの娘は知らない』・・・・・・・・・・・・・・・話が小さい
『君だけが知らない』・・・・・・・・・・・・・・キャラが弱い
『夜明けまでバス停で』・・・・・・三浦貴大のケチな悪党ぶり!
このあとは『ワタシの中の彼女』に期待
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極楽news No.158 2022.11.21
Contents
・『ザリガニの鳴くところ』
・『終末の探偵』
・俳優の出世作
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◎ 公開中の新作から……… 『ザリガニの鳴くところ』 2022年度作品
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監督:オリヴィア・ニューマン 原作:ディーリア・オーウェンズ
出演:デイジー・エドガー=ジョーンズ、デヴィッド・ストラザーン、テイラー・
ジョン・スミス、ギャレット・ディラハント、ほか
配給:ソニー
原題:Where the Crawdads Sing
主演はもとより、監督、原作、脚本、製作、主題歌と、女性の目立つ映画でした。
女性目線の映画ということで、好感が持てる。
「沼の娘」と呼ばれ、蔑まれている孤独な若い女性が、殺人の嫌疑をかけられる。
弁護を買って出るのが懐かしきデヴィッド・ストラザーン。実直で有能な弁護士役で、
彼のよさがにじみ出る。
主人公にとって都合のよすぎる展開に違和感がなくもない。が、主演のデイジー・
エドガー=ジョーンズの強すぎる実体感を目にすることにより、納得させられる。
原作は読んでないが、原作とのニュアンスの違いは大きいようだ。原作ファンに不
評なのは、わかりやすいように話をまとめてしまった、というところにあるのかな、
という気がする。たしかに話がすっきりしずぎてはいる。
ラストがその典型だろうか。霧がかかったようにもやついていたストーリーが一気
に明確となる。それにより、それまでのストーリーが逆回転で俯瞰されていく。ここ
に爽快感がある。
ヒロインの描く生物画が魅力的だ。僕も生活周辺のものを描きたいと思ってるが、
根気のない人間で、描けない。日々そう思っているだけに、生活と創作が渾然一体と
なっている人生に羨ましさを感じる。
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◎ これは面白そう、という映画
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『終末の探偵』
12月16日全国公開 2022年度作品
監督:井川広太郎
出演:北村有起哉、松角洋平、武イリヤ、青木柚、諏訪太朗、麿赤兒、ほか
配給:マグネタイズ
週末ならぬ終末の探偵。毎度おなじみ馬ヅラの脇役俳優が主演で探偵。これはイケ
てそう。ウマくいけばシリーズ化もありうるかも。
地味すぎるキャストでヒットは望めず。どうみても単発で終わりそうなだけに、逃
さずしっかりキャッチしたい。
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◎ 映画あれこれ……… 俳優の出世作
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フローレンス・ピューが大きく注目を集めたのは『ミッドサマー』(2019)と思う。
アカデミーの助演女優賞ノミネートは『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草
物語』(2019)。このあたりで一流クラスの女優として屹立していく。
『アメリ』のオドレイ・トトゥ、『キック・アス』のクロエ・グレース・モレッツ、
『エイリアン』のシガニー・ウィーヴァー、『フィフス・エレメント』のミラ・ジョ
ヴォヴィッチ、『レオン』のナタリー・ポートマン、『汚れた血』のジュリエット・
ビノシュ、『オール・アバウト・マイ・マザー』のペネロペ・クルス。
一線級の俳優はたいてい、どこかの時点で大きくブレークした瞬間があるのかと思
って、調べてみた。ニコール・キッドマンにはそんなものはなかった。いつのまにか
トップクラスにのしあがっている。スカーレット・ハンソンも、そう。
アニャ・テイラー=ジョイも最近の活躍が目覚ましいが、出世作と言えるものはな
い。フローレンス・ピュー同様、突然出てきたという印象はあるが。
急に脚光を浴びる人。出演に良作を選び取り、着実にステップアップしていく人。
いろいろあるんだ。
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近況など……… 新型コロナウィルスのワクチン被害
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いつも映画カフェで使ってる会場がワクチン接種で占拠され、苦慮しています。
チラシはまとめて印刷してある。日程と会場の学習室の「2」「3」を書き込むだ
け。なのにその学習室がワクチン会場になっている。そして日曜日が接種日になって
る。チラシには「(日)」と印刷してるのに。
おかげで面倒が増える。といっても修正部分はパソコンのプリンターで印刷するだ
けなんですけど、チラシの見映えが悪い。誰も気にしないんでしょうけど、一人気に
している。
2月のカフェはまた祝日です。23日。今年も同じ日でした。幸いなことに祝日は
ワクチン接種がないんです。
船越 聡
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極楽page
「ヤマレコ山行記録」11/10 大谷林道から北へルート開拓
「ネタばれしても委員会」11/7『イミテーション・ゲーム エニグマと〜』
「船越屋画廊」10/27『尺取虫』
「クラシックが使われている映画」10/24 1万本に到達
「ヤマレコ山行記録」10/23 JR山科駅から長等山、小関峠
『ザリガニの鳴くところ』・・・・・・・・・納得のエンディング
『グッド・ナース』・・・・・・・・・・・・・・底知れぬ闇が…
『ドント・ウォーリー・ダーリン』・・・・・主演女優賞を狙え!
『あの娘は知らない』・・・・・・・・・・・・・・・話が小さい
『君だけが知らない』・・・・・・・・・・・・・・キャラが弱い
『夜明けまでバス停で』・・・・・・三浦貴大のケチな悪党ぶり!
『ピッグ』・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・眠たすぎ
『渇きと偽り』・・・・今年観た中で一二を争うサスペンスの秀作
『バビ・ヤール』・・・・・・・・・・・・・・・・・・眠かった
『マイ・ブロークン・マリコ』・・・・・・女性の暴走映画でした
このあとは『ケイコ 目を澄ませて』に期待
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極楽news No.157 2022.9.8
Contents
・『ブレット・トレイン』
・『ドント・ウォーリー・ダーリン』
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◎ 公開中の新作から……… 『ブレット・トレイン』 2022年度作品
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監督:デヴィッド・リーチ 原作:伊坂幸太郎『マリアビートル』
出演:ブラッド・ピット、マイケル・シャノン、真田広之、ジョーイ・キング、ロ
ーガン・ラーマン、アーロン・テイラー=ジョンソン、ブライアン・タイリ
ー・ヘンリー、サンドラ・ブロック、マシ・オカ、ほか
配給:ソニー
原題:Bullet Train
主演はブラッド・ピット。だけど『フューリー』の毅然とした戦車隊リーダーとは
正反対で、二流のコソ泥。
奇妙なテイストを持つアクション映画で、近い映画に何があったかなと思う。大ま
じめにふざけきってる感は『ガンパウダー・ミルクシェイク』に近い。
どういう映画かを書こうとして、説明しづらいことに気がついた。マフィアの息子
と大金の入ったブリーフケースを父親の元に送り届けようとしている殺し屋が二人。
ブラッド・ピットはケースを盗むよう指示されている。この4人の周辺に目的性のさ
まざまな犯罪者が交錯する。
舞台となる街、人物、超高速鉄道はみんな変だ。日本でありながら日本じゃない。
すべて米国内のスタジオで撮影されている。外国人はこの映画で日本をイメージしち
ゃいけない。訪日して空気感の違いを感じ取ってほしい。
ストーリーも各人物の行動も行き当たりばったりで一貫性がない。無計画というよ
り、予定がどんどん狂って対応に追われまくる悪党たちを引いた目で眺めていればい
い。ツッコミどころは豊富な映画だけど、突っ込じゃいけない。脱線しまくりの展開
をとことん楽しむ映画だと思う。
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◎ これはドキドキもの、という映画
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『ドント・ウォーリー・ダーリン』
11月1日公開 2022年度作品
監督:オリヴィア・ワイルド
出演:フローレンス・ピュー、ハリー・スタイルズ、クリス・パイン、キキ・
レイン、オリヴィア・ワイルド、ほか
配給:ワーナー
原題:Don't Worry Darling
『ブック・スマート』のオリヴィア・ワイルド監督の第2作。スリラーサスペンス。
フローレンス・ピュー演じるアリスが夫の関わっているプロジェクトの内実につい
て興味を抱き、調べ始めることでとんでもないことが発覚する。という内容だと思う
(情報不足)。
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◎ 映画あれこれ………
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この数年、世紀末的な映画が増えている。たまたまそんなのを集中して観てしまっ
たからそう思うんだろうか。
振り返ってみると、昔から定番メニューのようにくり返し使われていたテーマだっ
た。このあとも『ソングバード』がある。ウィルス蔓延で4年間もロックダウンが続
いてる世界だと。そんなの、観たくなるかな。
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近況など……… 先日の映画カフェ
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6月26日の映画カフェはまたしても10人を割り込んだ。4回連続になる。それ
はいずれ対策を取るつもりなので、気にはしていない。
終わってから気づいたが、会費入れに入ってた金額が100円多かった。誰かが間
違えて多く入れたようだ。カンパのつもりじゃなく、単純に勘違いだろう。
ひょっこり通信を会費入れの横に積んでおき、入れたら取ってもらうようにしてい
た。あとで数えると、これも多い。誰か取り忘れている。私だという人がいたら名乗
り出てください。
船越 聡
https://funakoshiya.net/index.html
極楽page
「じべたでひろたもん」9/6 ゴーヤ
「まんが村」9/1 元総理の国賊葬
「ヤマレコ山行記録」8/28 箕ノ裏ヶ岳へ二軒茶屋から
「終末映画の娯しみ」8/20『マザー アンドロイド』
「終末映画の娯しみ」8/17『フィフス・ウェイブ』
「ヤマレコ山行記録」8/16 追分から裏道探索
「終末映画の娯しみ」8/3『ザ・サイレンス 闇のハンター』
「長岡京市の裏百景」8/1 近所のイソ太郎
「映画カフェ」10/10 開催決定
『ブレット・トレイン』・・・・・賛否両論っぽいが、僕的には丸
『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』・・曖昧演出に振り回される
『きっと地上には満天の星』・・・・・ラストの重い決断にドキッ
『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』・・・・・観ておくべき秀作
『モガディシュ脱出までの14日間』・・毎度ながら、潤色しすぎ
『ベイビー・ブローカー』・・・・・・・・・寝落ちしそうだった
このあとは『渇きと偽り』に期待
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極楽news No.156 2022.3.14
Contents
・『アンネ・フランクと旅する日記』
・『ガンパウダー・ミルクシェイク』
・花粉症が始まる
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◎ 公開中の新作から………『アンネ・フランクと旅する日記』 2021年度作品
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監督:アリ・フォルマン
配給:ハピネットファントム・スタジオ
原題:Where Is Anne Frank
『戦場でワルツを』以来のフォルマンのアニメ。何をやらかすかわからない怪しさ
に惹かれて観たわけです。
観たあと、気になって『戦場でワルツを』をYouTubeで観ました。
戦場でワルツを
ラスト、さすがにこれはアニメではありえないだろう、というのが出てくる。新作
の『アンネ〜』ではそこまで定石を外さないが、従来のアンネ・フランクものやナチ
ス・ドイツとユダヤ人の映画とは隔絶したものを作り上げている。
ナチス・ドイツは象徴的なキャラクターのみで押し通している。戦争犯罪について
深入りすることを避けている。そこに突っ込むと当たり前の映画になってしまい、フ
ォルマンの映画ではなくなる。
物語は、アンネの日記に書かれたイマジナリーフレンド(空想上の友だち)である
キティーが、日記から抜け出し、戦時中と現代を行きつ戻りつする。現代ではアンネ
がすでに死んでいることに気づかないまま、キティーは探しまわる。原題は「アンネ
・フランクはどこにいる?」です。
主人公がイマジナリーフレンドってのは過去にあっただろうか? イマジナリーフ
レンドが出てくる映画はみな、それを夢想する人物が主人公だった(と思う)。それ
だけでも十分に特異な設定と思うが、素材に実在のものを使いつつ、ストーリーは大
胆に常識を粉砕する。
アニメーション世界の中にあり、空想上の人物と設定されているはずのキティーが、
終盤では実体を伴った存在として、観る者に迫ってくる。おそるべき力を持ったアニ
メーション。
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◎ これは目の薬?、という映画
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『ガンパウダー・ミルクシェイク』
3月18日公開 2021年度作品
監督:ナヴォット・パプシャド 原作:
出演:カレン・ギラン、レナ・ヘディ、カーラ・グギーノ、ミシェル・ヨー、
クロエ・コールマン、アダム・ナガイティス、アンジェラ・バセット、
ポール・ジアマッティ、ほか
配給:キノフィルムズ
原題:Gunpowder Milkshake
同じ配給会社で『355』が2月4日に公開された。どちらも女5人のチームが暴
れまくるアクション。一見かぶってるように見えるが、『ガンパウダー〜』のほうが
圧倒的に面白そうに思える。
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◎ 映画あれこれ………
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映画を観ていて、ときどき小骨が刺さるような違和感を覚える。実在した人物を描
いたり、実際にあった事件などを描いたりする映画で、(過去の)その時点での認識
や知識では誰も知りえないようなことを平気で言っている。
映像で確認できなかったので記憶のみで書くが、『真夏のオリオン』では広島の原
爆投下の直後、兵士が「原爆」と口にした。当時の日本にそういう単語は存在してい
ない。
『イエスタデイ』(2019年)は、ビートルズが存在しなかった異次元世界にまぎ
れこんだミュージシャンの話。ギター弾き語りで『イエスタデイ』のさわり部分を歌
ったら、聞いた人たちがみな感動している。いい曲だと認識できるまでには、ラスト
まで通しで何度か聞く必要がある。ちょこっと聞いただけでは名曲だなんてわからな
いんですよ。ビートルズの『イエスタデイ』が名曲だという共通認識のない世界では、
おそらく「ふ〜ん」程度のリアクションしかないでしょう。
『ミュンヘン:戦火燃ゆる前に』では、当時のイギリス首相が、第二次世界大戦の
始まる前の時点で、その後、世界がどう動くか読んだ上でヒトラーとの間に合意文書
を交わしたことになっている。その時点でこんなこと、わかるわけないんです。2月
21日以前で、現在のウクライナ情勢を正確に予測した人がいないのと同じです。
こんな感じでけっこういいかげんな言葉を映画は撒き散らし続けているので、眉に
唾つけて観ています。
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近況など………
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基本、ノー・マスクを通してましたが、花粉症が始まってしまった。マスク常態の
生活へ一瞬にして切り替わりました。
ウィルスなんて屁でもないとたかをくくってたのが、花粉が飛び回り始めると「こ
りゃかなわん」とあっさり白旗をあげてしまうのですから、いいかげんなもんです。
船越 聡
https://funakoshiya.net/index.html
極楽page
「ヤマレコ山行記録」3/12 試峠から嵯峨皇后陵へ挑戦
「ヤマレコ山行記録」3/6 岩屋神社奥の院の陰陽岩
「じべたでひろたもん」3/3 防寒ヴェスト
「ヤマレコ日記」3/1 書いてない日記に訪問者が22人
「まんが村」2/26 プッチンプーチン
「ヤマレコ山行記録」2/24 虚空蔵谷(京田辺市)
「じべたでひろたもん」2/23 リュックサック
「長岡京市の裏百景」2/21 パン屋王国 長岡京市
『アンネ・フランクと旅する日記』・・・・ここ数年のベストワン
『ゴーストバスターズ〜』・・・・・・・・・・・・負っけんな!
『前科者』・・・・・・・・・・・・・いい映画だけど説明しすぎ
『声もなく』・・・・・・・・・・・・・好みの韓国映画で大絶賛
『MONOS猿と呼ばれし者たち』・・・・・どっぷり異世界体験
『ブラックボックス音声分析捜査』・・シャープな秀作サスペンス
『新聞記者』・・・・・・・・・・・・・・・・・・心意気を買う
『モンスーン』・・・・・・・・・・・・・・・・まるで意味不明
『無聲』・・・・・・・・・・・・・・・・重たい映画だが、深い
『ユンヒへ』・・・・・・・・・・あまりにも地味すぎて盛り下げ
『消えない罪』・・・・・・・・・・・・・・・・・想定外の秀作
『ファイター、北からの挑戦者』・・ビターなテイストにしびれる
このあとは『ガンパウダー・ミルクシェイク』に期待
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極楽news No.155 2022.3.5
Contents
・『フィフス・ウェイブ』と『マザー アンドロイド』
・シリーズもの映画
・ヤマレコマップ
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◎ 公開中の新作から……… 『フィフス・ウェイブ』と『マザー アンドロイド』
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『フィフス・ウェイブ』
監督:J・ブレイクソン 原作:リック・ヤンシー
出演:クロエ・グレース・モレッツ、ニック・ロビンソン、アレックス・ロウ、他
配給:ソニー
原題:The 5th Wave 2016年度作品
『マザー アンドロイド』
監督:マットソン・トムリン
出演:クロエ・グレース・モレッツ、アルジー・スミス、ラウル・カスティーロ、他
配給:Netflix
原題:Mother/Android 2021年度作品
どちらもNetflixで観ました。2本を一気観してしまい、一時は両者、錯綜した。
ともに、強大な「敵」の出現により人類が壊滅的な状況に陥るSF映画です。主演
も共通してますが、クロエ・グレース・モレッツの新作をサーチして見つけました。
ファンだとかいうことではありません。
前者が異星人来襲、後者がアンドロイドの反乱。それ以外は共通点が多い。ネタバ
レ厳禁ストーリーなのでうかつなことを書けません。悪賢い「敵」が人間の弱みであ
る「心」を突き、殲滅作戦に利用することは共通しています。悪辣なやり方で、絶望
的な気分になります。
こんな状況はSF映画の中だけかと思ったけど、今は現実にも、狡猾で残忍な大国
が小国を攻撃している。他国での暗殺行為を否定し、サイバーテロは日常茶飯。そう
いう意味でこれらの映画、リアルに感じられる。
ウクライナ問題ではすでに『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』という映画で、
ウクライナに対する旧ソ連の苛烈な搾取(ホロドモール=人工的な大飢饉と呼ばれて
いる)が描かれていた。現在のロシアはこの時代のソ連と1ミリも変わってない。
両方の映画の中で人類は敗北を続け、危機的な状況となる。前者ではいちおう希望
の持てそうなエンドとなるが、置かれた状況を見れば極めて深刻。現実世界のほうは
希望があるのでしょうか。
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◎ これはなかなかにユニーク、という映画
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『アンネ・フランクと旅する日記』
3月11日公開 2021年度作品
監督:アリ・フォルマン 原作:アンネ・フランク
配給:ハピネットファントム・スタジオ
原題:Where Is Anne Frank
アンネの日記に登場するイマジナリーフレンドが、日記から現代に蘇るというアニ
メーション。状況を何も理解しておらず、友だちのアンネを探しまわる。
誰に聞いても、アンネ・フランクは知っている。けど(常識的なことなので)誰も
まともに相手してくれず、教えてくれない。
そういう設定で、どう展開していくのでしょうか。評判はなかなかいいです。
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◎ 映画あれこれ……… シリーズもの映画考、序章?
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世界中の映画でシリーズものはいくつあるんだろう、ということを考えた。ちょっ
と拾い上げてみるだけで何十と出てくる。どう見ても3桁に達する。
なんでこんなことが気になったかというと、シリーズの第2作が出来栄えで第1作
を凌駕することが案外多いと気づいたから。『ターミネーター』『ゴッドファーザー』
『ナルニア国物語』(いずれも評価は主観)。初期2作の出来栄え比較をしていて、
シリーズは全体でいくつあるのかと気になった。
2作目のほうが上回る例で最初に目についたのは『ボーダーライン』の連作だった。
2作目は『ボーダーライン ソルジャーズデイ』(監督:ステファノ・ソッリマ)。
ドゥニ・ヴィルヌーヴの1作目より好感を持った。Netflixで一気見してそう感じた。
どちらも再見。
最近Netflixべったりになって、平均一日一本ぐらい観ている。中毒です。ぼちぼち
映画断ちして、外へ出て行かなきゃ。
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近況など……… ヤマレコマップ
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ヤマレコマップに登録し、山行記録を公開してます。GPSで地図上の位置と経路
を示し、記録してくれます。地図上では全登録者の歩いた足跡が点々と。
山で道に迷うことが減って便利だけど、反面、どこに立ち寄ったとかが丸見えにな
ってることを感じる。ああこいつ、このコンビニに寄って昼飯の買い出しをしたな、
とか。記録オン状態ではあまり好き勝手な行動をとりにくい。立入禁止区域に侵入し
にくいとか。侵入しますけどね。
船越 聡
https://funakoshiya.net/index.html 極楽page
「じべたでひろたもん」3/3 防寒ヴェスト
「ヤマレコ日記」3/1 書いてない日記に訪問者が22人
「まんが村」2/26 プッチンプーチン
「ヤマレコ山行記録」2/24 虚空蔵谷(京田辺市)
「じべたでひろたもん」2/23 リュックサック
「長岡京市の裏百景」2/21 パン屋王国 長岡京市
「ヤマレコ山行記録」1/30 天ヶ瀬森林公園
「ヤマレコ山行記録」1/25 明治池・早尾神社・三鈷寺ルート
「船越屋画廊」1/13『鳥たち』
『前科者』・・・・・・・・・・・・・いい映画だけど説明しすぎ
『声もなく』・・・・・・・・・・・・・好みの韓国映画で大絶賛
『MONOS猿と呼ばれし者たち』・・・・・どっぷり異世界体験
『ブラックボックス音声分析捜査』・・シャープな秀作サスペンス
『新聞記者』・・・・・・・・・・・・・・・・・・心意気を買う
『モンスーン』・・・・・・・・・・・・・・・・まるで意味不明
『無聲』・・・・・・・・・・・・・・・・重たい映画だが、深い
『ユンヒへ』・・・・・・・・・・あまりにも地味すぎて盛り下げ
『消えない罪』・・・・・・・・・・・・・・・・・想定外の秀作
『ファイター、北からの挑戦者』・・ビターなテイストにしびれる
『ただ悪より救いたまえ』・・・・・・・・・今年の最高傑作かも
このあとは『ガンパウダー・ミルクシェイク』に期待
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